朝の鏡に向かって「昔は似合った赤みブラウンが急に重い」「艶を足したのに毛穴だけ光る」「きちんと塗ったのに写真だとくすむ」——30代イエベ秋の“あるある”です。原因は、黄みをふくんだ深めの肌色×落ち着いた骨格という持ち味に対し、明度・彩度・艶の“量と置き場所”が数ミリずれているから。
結論は明快。中〜やや低明度×中〜低彩度の黄み寄り(カッパー/キャラメル/アプリコットベージュ/ライトテラコッタ/オリーブ/セージ/カーキ/アンバー)を基準に、面=セミマットで平ら、艶=“点”だけ、色は同じ帯で小さく連動。これで透明感・上品・大人の温度が同時に立ち上がります。手順は、①土台(面)を薄く均一→②影(線)を短く細く→③色(点)を一点集中。誰でも再現できます。
30代イエベ秋の“透明感”の結論(色・質感・配色比率)
3本柱:色・質感・比率
色:中〜やや低明度×中〜低彩度の黄み寄り(カッパー/キャラメル/ライトテラコッタ/アプリコットベージュ/オリーブ/セージ/カーキ/アンバー/控えめゴールド)。質感:面=セミマット、点=しっとり艶。配色比率は肌7:目1.8:頬0.7:口0.5が安定。濃い色は**“点”で効かせる**のがコツ。
似合う色相帯と白・黒・金具の扱い
- 赤〜橙〜黄:ライトテラコッタ、キャラメル、アンバー、アプリコットベージュ。
- 緑〜茶:オリーブ、セージ、モス、カーキ、コーヒーブラウン(灰み過多は避ける)。
- 白/黒/金具:真白<クリーム/バニラで段差回避。真黒は線(まつげ根元・粘膜)に限定。金具は艶を抑えたゴールドが肌になじむ。
NG→OK変換の型(迷ったらこの置き換え)
- 青みピンク→アプリコット/サーモン
- グレージュ強め→キャメル/ライトテラコッタ
- 赤茶強めライン→オリーブ/カーキ/ダークキャメル
色相×明度×艶 早見表
軸 | 正解帯 | 外しやすい帯 | 理由 |
---|---|---|---|
明度 | 中〜やや低 | 高すぎ/低すぎ | 高すぎ→白浮き、低すぎ→重見え |
彩度 | 中〜低 | 高彩度/青み | 肌の黄みと衝突してくすむ |
艶 | 点で少量 | 全面艶/全面マット | 毛穴強調/粉っぽさで老ける |
サブタイプ別(ソフト/ディープ/ウォーム)微調整
サブタイプ | 似合う幅 | 明度/彩度の動かし方 | ひと押しのコツ |
---|---|---|---|
ソフト(くすみが得意) | セージ/モス/キャメル | 明度は中、彩度は低〜中 | 目尻オリーブ点+頬アプリコット一度で静かな立体 |
ディープ(深みが得意) | カーキ/アンバー/コーヒー | 明度は中低、彩度は中 | ライン短く濃く、口はキャラメル中央重ねで大人の強さ |
ウォーム(黄みが得意) | ハニー/ライトテラコッタ | 明度は中、彩度は中 | 目にキャメル、頬にサーモンで温度と清潔の両立 |
服色リンク(トップス×メイク連動)
トップス色 | アイ | 頬 | 口 | 全体のねらい |
---|---|---|---|---|
クリーム/バニラ | サンド薄 | アプリコット | キャラメル薄 | やわらかい明るさ |
キャメル/ベージュ | キャメル薄 | ピーチベージュ | アプリコットベージュ | 上品な温度 |
オリーブ/カーキ | オリーブ/セージ | ピーチ薄 | テラコッタ薄 | くすまず都会的 |
黒 | サンド+粘膜黒 | アプリコット薄 | キャラメル中央重ね | 引き締め×血色 |
ベースメイクの色選び(下地・ファンデ・コンシーラー・粉)
下地:黄みを一滴、赤みは消しすぎない
色はクリーム/アイボリー/アプリコットベージュ薄。目的は影をならして“面”を平らに。頬高部は一度塗り、小鼻脇は重ね、フェイスラインは極薄で段差回避。首との境目はスポンジの面で軽くなでてつなげる。
ファンデ:首と調和、黄みは中庸
質感はセミマット。首と同明度〜半トーン明るいイエロー/ニュートラルを米粒2つで中心→外へ極薄。仕上げに手のひら圧着で密着。毛穴の気になる所はタッピングで埋めずに“ならす”。
コンシーラー&粉:にごりを作らない
- 目の下:アプリコット/サーモンを米粒1、内側のみ。外側は明るくしすぎない。
- 小鼻の赤み:黄みベージュを点置き→スポンジで境目を消す。
- 粉:微粒子セミマットをTゾーン中心。頬とフェイスラインは粉なしで若さを残す。
色番選び3ステップ(オンラインでも失敗しない)
- 手持ちで一番なじむ下地の色名を基準化。
- 販売ページのモデルの明度を自分比で補正(首色と同明度)。
- 顎〜首の境目に沿って3色を線で置き、一番消える色を採用。
崩れやすい日の重ね順
化粧水→乳液少量→日焼け止め→下地→ファンデ薄→コンシーラー点→Tだけ粉。**艶アイテムは最後に“点”**でのせる。
肌質/悩み×処方 早見表
肌タイプ/悩み | 下地色 | ファンデ質感 | コンシーラー色 | 粉 | 仕上がり |
---|---|---|---|---|---|
赤み・敏感 | クリーム | セミマット | サーモン | Tのみ | 均一でやわらか |
くすみ | アイボリー | セミマット | 黄みベージュ | 全体うすく | 明るさ回復 |
脂性より | クリーム | セミマット薄 | 黄みベージュ | 鼻・額中心 | 崩れにくい |
乾燥より | アプリコット | やや艶寄りセミマット | サーモン | なし/鼻のみ | しっとり軽い |
毛穴が目立つ | クリーム | セミマット | ニュートラル | Tのみ/頬は粉なし | 面がなめらか |
ほうれい線 | クリーム | 薄膜セミマット | サーモン極少 | 線上は粉なし | たまり防止 |
目・頬・口・眉の“秋帯連動”
アイ:線は短く細く、影は温かく
色はサンドベージュ/キャメル/オリーブ/セージ/ライトテラコッタ。まぶたは面で薄く、目尻三角だけ1トーン濃く。ラインはオリーブ/ダークキャメルで隙間埋め。黒は粘膜だけにすると軽い。マスカラはダークブラウンを毛先だけ。
目の形別 微調整
- 一重/奥二重:影色はサンド>キャメル、線は短く細く。下まぶたは目尻1/3のみ。
- 二重幅広め:ピーチブラウンを目尻だけへ。中央は薄く保つ。
- 目幅が狭い:**目頭ハイライト“点”**を極少量、離れ目に見えない位置に。
チーク:頬骨のやや内側に“温かい体温”
色はアプリコット/ピーチベージュ/ライトテラコッタ。黒目外〜小鼻中間線上に小楕円で置き、外へふわっと。重ねは2回まで。濃くなったら粉を一刷毛で境目を消す。
顔型別・入れ方
- 丸顔:小楕円をやや斜めにし、外へ淡く。
- 面長:ほぼ水平の楕円で中心寄りに。
- エラ張り:内側を濃く、外側は粉で境目を消す。
リップ:輪郭はやわらかく、中央に光
色はキャラメルローズ/アプリコットベージュ/アンバー/ライトテラコッタ。山は丸め、輪郭は指で1mm内側へぼかす。透明グロス米粒1を中央だけ。マスク日は指塗り→ティッシュオフ→中央重ねで色持ち。
口の厚み別 微調整
- 薄め:中央だけ二度塗り、外輪は薄く。
- 厚め:輪郭を指で内側へぼかし、色はアプリコットベージュで軽く。
眉:髪より半トーン暗い“黄みブラウン”
色はキャメル〜コーヒーブラウン。眉頭は上、眉尻は横にとかし、眉山は高くしすぎない。太さは自眉+0.5mm。直線基調で清潔に。長さは白目外〜小鼻延長線で止めると上品。
パーツ連動 早見表
主役 | アイ | チーク | リップ | 眉 | 見え方 |
---|---|---|---|---|---|
目 | キャメル+目尻オリーブ | ピーチ薄 | アプリコット薄 | キャメル細 | 凛として温かい |
頬 | サンド極薄 | アプリコット主役 | ライトテラコッタ薄 | 太すぎない | 自然な体温 |
口 | サンド極薄 | ピーチごく薄 | キャラメル主役 | 線は細く | 大人の華やぎ |
ハイライト/影の扱い(“点”だけ光らせる)
- 鼻根に点:米粒1/5。筋にしない。
- 上唇の山に点:口角が上がって見える。
- 目頭に点:黒目が澄む。大粒は避ける。
シーン別・季節別・時短レシピ
シーン別(仕事・行事・休日・在宅/オンライン)
- 仕事/会議:下地アイボリー、目はサンド+キワ埋め、頬はアプリコット一度、口はキャラメル薄。眉はキャメル直線で信頼感。プレゼン日は眉0.5トーン濃く+目尻オリーブ点で輪郭を締める。
- 学校/園行事・写真:下地クリーム、目はキャメル+目尻オリーブ、頬はピーチベージュ、口はアプリコットベージュ。アクセは小粒が安全。屋外撮影なら粉はTのみにして艶を面で残す。
- 休日デート/女子会:下地アイボリー、フェイスラインは粉なし。目はセージ+毛先だけマスカラ、口はライトテラコッタ+中央グロス。夕景なら頬をライトテラコッタへ半トーン上げ。
- 在宅/オンライン:首元にクリーム色で面を作り、眉は0.5トーン濃く。口はアプリコット>キャラメルで血色を固定。光は正面45度から。
季節別(春夏秋冬)
季節 | 変える所 | 色の動かし方 | 仕上げ |
---|---|---|---|
春 | 花粉・ゆらぎ | 粉はTのみ、頬はクリーム系 | 艶は点 |
夏 | 汗・皮脂 | 下地薄く、粉は小鼻と額中心 | 口はアプリコット明るめ |
秋 | 乾燥スタート | 下地クリーム寄り | オリーブ/アンバーを薄く追加 |
冬 | 乾燥・血色不足 | ピーチ下地+頬は重ね | グロスは中央のみ |
時短(3分/5分/10分/15分/20分)
- 3分:アイボリー下地→サンド1色をまぶた全体→ピーチ色リップを指で頬と口に二点連動。
- 5分:3分+キワ隙間埋めと眉キャメル一往復。
- 10分:5分+サーモン系コンシーラー目の下米粒1→Tだけ粉→口はキャラメル中央重ね。
- 15分:10分+目尻へオリーブを1段濃く→鼻根・上唇の山に“点”艶。
- 20分:15分+頬の境目を粉で消す→下まぶた外1/3にセージ極薄で立体。
持ち歩き“30秒お直し”とポーチ目安
- 薄型あぶら取り紙:Tゾーンのみ。
- 小さな粉:小鼻・額だけ。
- 指でのせられるリップ:アプリコット/キャラメルを中央に点置き。
- 綿棒2本:にじみ修正(片端で取り、反対でぼかす)。
- ミニブラシ:頬の境目だけサッと。
道具と配置 早見表
道具 | サイズ/形 | 使い方 |
---|---|---|
スポンジ | 雫型・小 | 叩かず滑らせて薄く均一に |
ブラシ | 小〜中の楕円 | 目尻三角・頬の境目をぼかす |
指(薬指) | やわらかい指腹 | リップ/コンシーラーの消し込み役 |
よくある失敗→すぐ直せる対処表・Q&A・用語辞典
失敗→対処表(原因→今すぐできる修正)
失敗 | 見え方 | 直し方 |
---|---|---|
コーラルが派手 | 顔だけ浮く | アプリコット/キャラメルに半トーン下げ、頬は一度塗りで止める |
グレージュでくすむ | 土っぽい | キャメル/ライトテラコッタへ変更、目はサンド>キャメル |
艶で毛穴強調 | テカり見え | 艶は鼻根・上唇・目頭の“点”に限定、粉はTだけ |
眉が赤茶で熱い | 重たい | キャメル〜コーヒーへ、太さは**+0.5mmまで** |
黒ラインが強すぎ | きつい | オリーブ/ダークキャメルで隙間埋めに切替 |
リップで老け見え | 口元が沈む | アプリコットベージュへ、中央だけ重ねで立体感 |
ミントでくすむ | 青みに寄りすぎ | 黄寄りミントに変更、目尻だけに点置き |
ほうれい線が目立つ | 溝が強調 | 線の上は塗らない→スポンジで余分をオフ→粉は点 |
Q&A(よくある疑問)
Q1. ピンクが似合いません。 → アプリコット/サーモンの“黄みピンク”に置き換え、頬と口を同じ帯に。なじみが一気に増します。
Q2. テカりが不安。 → 粉はTゾーンのみ。頬の艶は点で残すと夕方も清潔。
Q3. マスクで口紅が取れる。 → 指塗り→ティッシュオフ→中央重ねの三手で色持ち。
Q4. 目が眠そうに見える。 → 線を短くし、目尻三角だけ濃く。中央は薄く保つ。
Q5. 服が黒の日は? → 黒は線、肌は面の原則。目はオリーブ、口はキャラメルで温度を足す。
Q6. 会社では控えめ、夜は華やかに? → 昼はアプリコット一度、夜はテラコッタを中央重ね。頬はライトテラコッタを半トーン足すだけで切替。
用語辞典(やさしい言い換え)
中低彩度:落ち着いた発色で派手すぎない濃さ。
セミマット:完全につや消しではなく、やわらかな光だけ返す質感。
点の艶:鼻根・上唇の山・目頭など一点だけの控えめな光。
目尻三角:目尻外側にできる小さな三角地帯。ここを1トーン濃くすると締まる。
サンドベージュ:灰みが少ない明るい影色。重くせず形を整える。
ライトテラコッタ:赤土色を明るく薄めた色。大人っぽさと血色の両立。
黄寄りミント:青みを抑えた明るい緑。イエベ秋の補助色。
まとめ
30代イエベ秋の透明感は、中〜やや低明度×中〜低彩度の黄み寄り、面はセミマット・艶は点、同じ帯で小連動の3原則で安定。迷った朝は、アイボリー下地→サンドの目→アプリコット頬→キャラメル口→キャメル眉で三〜五手。光源や季節が変わっても、上品で温かな透明感がそのまま続きます。