パーソナルカラー別×クマの色で選ぶコンシーラー完全ガイド

「青クマを隠しているのに目元だけくすむ」「茶クマの上にハイライトを重ねても土っぽくなる」「黒クマに明るい色をのせたらシワだけ浮いた」──こうした悩みがなくならないのは、クマの“原因の色”と“乗せたコンシーラーの温度・明るさ・質感”の3つがそろっていないからです。

目元は顔の中でもっとも皮膚が薄く、わずかな色ズレでもすぐにバレます。しかも目の下は顔の中心にあるので、ほんの少しの沈みや影でも**「疲れている」「年齢が出た」という印象につながりやすい場所です。逆に言えば、ここだけ色と明るさをピタッと合わせられれば、ファンデーションをほとんど厚塗りしなくても若々しさ・清潔感・立体感**の3つが一気に底上げされます。

この記事では、最初にクマがどうしてその色になるのかを“青・茶・黒”の3軸で整理し、そのうえでパーソナルカラーの4シーズン(スプリング・サマー・オータム・ウィンター)それぞれに「似合う温度」「浮きにくい明るさ」「仕上げに使うときれいな質感」を細かく割り当てていきます。

さらに色だけでなく、どの順番で重ねると厚塗りにならないか、オンラインで買うときに色番をどう絞り込むか、マスク・写真・照明の違いでどう補正すればいいかまで載せているので、手元にあるコンシーラーを入れ替えなくても今日から調整できます。

大事なのは、**「補色で打ち消す→自分の肌の温度に寄せる→明るさを足して平らにする」**という3ステップを崩さないことです。

目次

クマの色とパーソナルカラーの関係を先に整理する

クマは3色で考える
クマは大きく青クマ(血行・冷え・寝不足・目の酷使)茶クマ(色素沈着・こすりグセ・花粉症・日焼け残り)、**黒クマ(たるみ・骨格・加齢による凹み・むくみ後)**の3種類に分類できます。ひとりの顔にこの3つが同時に出ていることも多く、朝は青クマが強いのに夜は黒クマが強くなる、花粉の季節だけ茶クマが出る、といった変化もよくあります。

大事なのは「今この瞬間に一番上に乗って見える色はどれか」を観察することです。青が一番手前に見える日はオレンジ〜ピーチで血色を足し、茶が勝っている日は黄みベージュで肌の色に引き寄せ、影が勝っている日は明るさをのせて段差を埋める。こうして順番をつけると、2色・3色まざったクマでも一気に解決できます。

パーソナルカラーで“温度のズレ”をなくす
クマを隠すときに起きやすい失敗は、クマの補色だけを見て色を決めることです。たとえば「青クマにはオレンジ」で正しいのですが、ブルベ夏やブルベ冬の人が黄みの強いオレンジをのせると、青は消えても目元だけ黄ばんでしまいます。

イエベ春・秋が青みのあるピンクコンシーラーをのせると、くすみが残ったままです。そこで最初に“自分のパーソナルカラーの温度”を決めておき、その中でオレンジならコーラル寄りか、サーモン寄りか、アプリコット寄りかを選ぶと、消したあとも肌から浮きません。ここでは**「補色で打ち消す→自分の肌に温度を寄せる→明るさを合わせる→質感を統一する」**までをワンセットで考えます。

コンシーラーの質感も肌色と合わせる
クマを隠すには高密着でカバー力のあるタイプが便利ですが、パーソナルカラーや肌質によっては、目元だけ重く・乾いて見えることがあります。透明感で見せるサマー・ウィンターならクリーム〜リキッドで薄く多色使いして、2色でなじませるやり方が合いますし、血色で見せるスプリング・オータムならスティックやペンシルで狙ってのせて、指の熱でとろかすと色の発色が素直に出ます。

どのタイプでも最後は指やスポンジで境目をたたき込んで、ファンデーションと質感を一本化します。ファンデより明るいものを使うときは、目の下1〜2mmをあけると“塗りました”感が出にくくなります。

表:クマの色×シーズン対応表(基本形)

クマの色/シーズンイエベ春ブルベ夏イエベ秋ブルベ冬
青〜紫クマコーラル〜サーモン、明るいアプリコットローズピーチ、ラベンダーを少し混ぜたベージュオレンジベージュ寄りのコーラルブライトオレンジ、青みを中和するローズベージュ
茶クマ黄みベージュ、ライトハニーピンクベージュ、グレージュキャラメルベージュ、オークルクールベージュ、ピンクオークル
黒/影クマ明るいアイボリーで段差を上げるライトピンクまたはブルー系ハイライトを少量ゴールド寄りアイボリーライトバニラ+やや白めのコンシーラー

この表はあくまで“入口”なので、ここから自分の肌の明るさ(1トーン明るい・同じ・1トーン暗め)と、悩みの深さ(浅いクマ・はっきりしたクマ)で微調整していきます。

イエベ春(スプリング)のクマ隠しは“光を濁らせない”ことが最優先

青クマ:コーラル〜サーモンで血色を足す
スプリングの青クマは、顔全体が明るく軽いぶん少しの青でも目立ちやすく、うっすらとした青でも「急に元気がない」「寝不足?」と見られがちです。ここで使うのはコーラル〜サーモンのやさしいオレンジです。

黄みが強すぎると目元がくどくなるので、ほんのりピンクを感じる色を選び、クマの一番濃いところ(目頭寄りのくぼみ)に三角形を描くように置きます。

置いたらブラシではなく小指でトントンとたたき、周りの肌色へグラデーションを作ります。その上に肌に合う明るさのコンシーラーまたはファンデを重ねると、青みだけが消えてスプリングらしい透明感が戻ります。春メイクの日は、同系のピーチチークを少しだけ目の下寄りに入れると、コンシーラーの色と連動してより自然になります。

茶クマ:黄みベージュで“肌っぽさ”を戻す
こすり・花粉・乾燥で茶クマが出ているときは、黄みベージュを選びます。肌より少しだけ暗い“ライトハニー”程度の色があれば、まずそれを薄くのせ、上からいつものファンデを重ねます。

スプリングは元の肌が明るいので、最初から明るい色で飛ばすとクマだけ白浮きし、目元だけ別パーツになります。**「少し暗く→いつもの色で合わせる」**の順が正解です。クマが広いときは、一度指でのせてから湿らせたスポンジで余分を吸わせるとヨレにくくなります。涙袋まで広げすぎず、クマの境界線に合わせて止めてください。

黒/影クマ:明度を上げる位置を決める
スプリングの黒クマ・影クマは、光が当たりにくい目尻下や、小鼻の付け根との間に出ることが多いです。ここは色よりも明るさを足すと消えやすいので、アイボリー〜ごく明るいベージュを細いブラシで筋状にのせ、境目だけをたたきます。

ハイライトを混ぜたくなりますが、ラメが強いとスプリングでも“塗りました”感が出るので、最初はマットよりの明るい色で様子を見てください。写真を撮る日やオンライン会議がある日は、鼻筋にも同じアイボリーを薄く入れておくと、目元だけ浮かずに済みます。

ブルベ夏(サマー)のクマ隠しは“黄ばませない”ことが大事

青クマ:ローズピーチで温度を上げる
サマーの青クマは、冷えや慢性的な寝不足で青〜紫に寄りやすいのが特徴です。ここに黄みの強いオレンジをのせると、たしかに青は消えますが、目元だけがくすみます。

おすすめはローズピーチ〜ピンクベージュのやや温かい色。青み寄りの肌とケンカしないので、のせた部分だけ浮く心配がありません。目頭から黒目の下にかけて半月形におき、外側へのばすときはスポンジで圧を弱くしながらぼかします。

仕上げに同じブルベ向けの明るいコンシーラーをほんの少し重ねると、目元に立体感が戻ります。まつげの生え際に青みが残る場合は、同系色のアイライナーを細く引いて“青の仲間”として見せると目立ちにくくなります。

茶クマ:グレージュやピンクベージュでくすみを和らげる
サマーの茶クマは、摩擦やマスカラの落とし残し、花粉の季節などで起きやすく、黄土色というよりはグレーを含んだ茶色になりやすいです。ここで黄みベージュをのせると“土っぽさ”が残るので、グレージュ・ピンクベージュのやわらかい色で一度くすみを中和します。

その上から、自分のファンデに近い明るさで重ねれば、元の肌と自然につながります。目尻側に茶クマがある場合は、目尻に向かって引き上げるように塗ると、たるみまで目立たなくなります。アイシャドウを淡いパープルやライラックにすると、コンシーラーの色と調和して一気に透明感が増します。

黒/影クマ:明るさと青みを少量
サマーは顔の中のコントラストが弱いので、黒クマを無理に隠そうとすると目元だけ白っぽくなります。ここはライトピンクやラベンダーを少量だけ混ぜるのがポイントです。

下まぶたの影になっている線をなぞるようにのせ、スポンジでぽんぽんとならします。最後にフェイスパウダーで粉を軽くのせると、マスクをしてもよれにくくなります。写真に残すときは、目の下にごく薄くブルー系のコントロールカラーを重ねると、照明で飛んだときにだけ淡く青白く見え、クマのラインが消えます。

イエベ秋(オータム)のクマ隠しは“濃さをコントロールする”ことが鍵

青クマ:オレンジベージュで一度ぬりつぶす
オータムは肌自体に深みがあり、クマが出たときに“影なのか色なのか”が分かりにくくなりがちです。青クマがあるときは、オレンジベージュ〜コーラルベージュをそのままのせてしまってOKです。

肌がしっかりしているので、スティックタイプでも重さが出にくく、指の腹でトントンとなじませれば、青みはほぼ消えます。上からいつものファンデをのせるときは、ブラシよりもスポンジで軽く押さえるだけにして、色を動かさないようにします。濃いめのアイシャドウを使う日は、コンシーラーを目のキワまで広げすぎると厚く見えるので、涙袋の下で止めてください。

茶クマ:キャラメル・オークルで一体化させる
オータムの茶クマは、日焼けや色素沈着でしっかり色がついていることが多いので、肌より明るい色で飛ばそうとせず、まずは同じトーンで一体化させます。キャラメルベージュやオークルを目のくぼみ全体にごく薄く伸ばし、その後に明るさを足したい部分だけをアイボリーで点置きします。

こうすると“目元だけ白くて他が沈んでいる”という状態を防げます。こすらないよう、スポンジでスタンプするように密着させるのがポイントです。仕上げにオレンジ寄りのチークをやや高めに入れると、クマに注目がいかず、顔の中心に視線を集められます。

黒/影クマ:ゴールド寄りアイボリーで立ち上げる
たるみや骨格による黒クマには、ゴールド寄りのアイボリーを使って、影が最も深いところだけを持ち上げます。オータムは黄みのある明るさを足すと健康的に見えるので、涙袋の下に短くラインを描き、そこだけなじませます。

目のキワまで広げすぎると厚塗りに見えるので、必ず“影の底”だけを狙います。夕方にくすみが出やすい人は、同じアイボリーを鼻先や目頭にも少しだけ入れて、顔全体の明るさを底上げするとバランスが取れます。

ブルベ冬(ウィンター)のクマ隠しは“クリアなまま濃さを消す”ことが目的

青クマ:ブライトオレンジ+ローズベージュ
ウィンターの青クマは、透ける血管がはっきりしているぶん色も強く出ます。ここでは少し強めのブライトオレンジで青みを消し、その上からローズベージュで自分の肌に寄せます。

最初のオレンジはごく少量でOKです。のせる場所はクマの一番濃い部分だけ。そこに第二色としてローズベージュを重ね、境目をスポンジでたたきます。仕上げにハイライトを目尻下に少量のせれば、光が下から上へ流れ、クマのラインが見えにくくなります。濃いリップを塗る日は、目元だけマットに仕上げておくと、全体のバランスが取れます。

茶クマ:クールベージュでくすみをリセット
ウィンターが茶クマを隠すときは、黄みのあるベージュを使うと目元だけくすみます。必ずクールベージュやピンクオークルを選び、青みを保ったまま色だけを足してください。

指でのせたあと、乾く前に密着の良いスポンジで軽くたたくと、ファンデーションとの境目が消えます。アイシャドウがくすみ色の日は、コンシーラーをほんの少し明るくしておくと、目全体が暗くなりすぎません。目尻に影が出やすい人は、同じ色で目尻の三角ゾーンも軽くタップしておくと、横顔もきれいに見えます。

黒/影クマ:バニラカラーで光を差し込む
目の下のたるみや骨格の影による黒クマには、白に近いバニラカラーを細いブラシでなぞってから、スポンジで上から圧をかけるようにぼかします。

ウィンターは顔立ちがはっきりしているので、影の底だけを明るくすると立体感が損なわれず、むしろ目元がシャープに見えます。上からフェイスパウダーをベール状に重ねて、質感を統一してください。撮影がある日は、さらに目頭やCゾーンにごく薄いハイライトを重ねると、カメラの光でクマが飛びやすくなります。

仕上がりを左右する塗り順とセット法

塗り順の基本

  1. スキンケアでしっかり保湿し、目元のキメをととのえる。2. ファンデーションを顔全体に薄くのばす。3. クマの色に合わせた“補色寄りのコンシーラー”をクマの中心だけに置く。4. 自分の肌色に近いコンシーラーで外側をぼかしてつなぐ。5. 仕上げにフェイスパウダーで薄く固定する。これが厚塗りにならない一番安全な順番です。急いでいる日は3と4を一度にしてもいいですが、その場合は量を半分にして、スポンジでしっかりたたき込んでください。

パウダーの色を間違えない
せっかくコンシーラーで温度を合わせても、最後に黄みの強いパウダーをはたくと、ブルベは一気にくすみ、イエベは赤黒く見えることがあります。ブルベ夏・冬は透明感のあるルーセントまたはピンク寄り、イエベ春・秋はアイボリー〜ベージュ寄りで、なるべく薄くのせるときれいです。粉をのせるときは目の下を持ち上げるようにして、シワの間にもそっと入れておくと、時間がたってもヨレにくくなります。

オンライン・写真のときのコツ
画面越しでは影が強く出るので、普段より1割だけコンシーラーを濃くしておき、カメラチェックをしてからパウダーを重ねます。写真の日は、目尻の三角ゾーンにハイライトを細く入れて、目の下全体が“面”で光るようにするとクマの境目が飛びます。蛍光灯の下では青クマが強く見え、電球色の下では茶クマが強く見えるので、出先の照明に合わせて色を1段階ずらすと失敗が減ります。

Q&A

Q1. 青クマと茶クマが同時にあるときはどうすればいいですか?
A. 濃く見えるほうから先に消します。たいていは青のほうが色が強いので、まずコーラルやローズで青を弱め、上から自分の肌に近いベージュを重ねます。2色を一度にのせると厚くなるので、必ず“青→肌色”の順で。どうしても厚くなるときは、最後に目頭〜黒目の下だけをハイライトで明るくして、視線をそちらに寄せます。

Q2. 時間がたつと目元だけグレーにくすみます。
A. コンシーラーの色が濃すぎるか、パウダーの色が合っていない可能性があります。もう一段明るい色にするか、同じ色味でも質感が軽いものに変えてください。仕上げのパウダーはごく少量で十分です。特にブルベは黄みの粉で一気にくすむので、無色またはピンク寄りを選んでください。

Q3. 目の下にシワがあるのでコンシーラーがたまります。
A. リキッドタイプを薄く塗り、乾く前にスポンジでしっかり密着させるとたまりにくくなります。それでも気になるときは、たまった部分を綿棒で軽く取ってからパウダーを重ねてください。目の下にだけごく少量のアイクリームを足してから塗ると、動く肌でもきれいにのります。

Q4. 男性でもこのやり方は使えますか。
A. はい。男性は目元の色がそのまま疲労感に見えやすいので、肌と同じ温度のベージュをほんの少しのせるだけでも印象が変わります。ツヤを出さずにマットで仕上げると自然です。ひげ剃り後に赤みがある人は、目元の色と合わせたベージュをあごにも少しのせると、顔全体が整います。

Q5. 市販の色番号での選び方は?
A. オレンジ系が2番・3番にあればそちらを、ローズ系があれば青み肌の人はそちらを、というように“肌の温度に近い補色”を選びます。わからないときは、首の色と耳の下の色を見て近いほうを取ってください。同じブランドで迷ったら、パウダーの色と合うほうを優先すると失敗しにくいです。

用語辞典

青クマ:血流の低下や寝不足で、皮膚の下の静脈が透けて見える状態。オレンジやコーラルで補色すると消えやすい。

茶クマ:こすり・色素沈着・紫外線などで皮膚そのものが色づいた状態。自分の肌と同じ温度のベージュで一体化させる。

黒クマ:たるみ・骨格・影による暗さ。色で消すよりも明るさで持ち上げる。

コーラル:オレンジとピンクの中間のような色で、イエベ春〜初夏の肌に調和しやすい。

クールベージュ:黄みが弱く、青み肌に寄せてあるベージュ。ブルベが使うとくすみにくい。

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