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パーソナルカラー別×医療職の白衣とインナー色の清潔感を最大化する完全ガイド

医療職は「白を着ていれば清潔に見える」と思われがちですが、実際の現場では白衣の白さと肌の色がぶつかって顔色が悪く見えたり、スクラブの色が強すぎて患者さんに威圧感を与えたり、汗じみで急に生活感が出たりといった細かな“見え方の差”が生じます。

とくに窓のない処置室や夜勤帯のナースステーションのように光が一定でない場所では、同じ白衣でも人によってくすんだり、青白く冷たく見えたりします。これは、医療現場の照明(蛍光灯・昼白色・間接光)と、パーソナルカラー(春夏秋冬の肌の傾向)、そして白衣やインナーに使っている白・淡色・差し色の量や明度がわずかにズレているからです。

結論から言えば、医療の場でもパーソナルカラーをゆるく取り入れ、①白衣の白さを自分の肌に近いグループに寄せる、②その日の処置や外来の業務に合わせてインナーの色を1トーンだけ足す、③レイヤーの面積を患者さんから見える範囲におさえる、という3つの手順を守れば、清潔感は保ったまま疲れて見えないコーディネートを再現できます。

この記事では、医療職で多い白衣・スクラブ・ケーシー・カーディガンなど各アイテムの見え方を、パーソナルカラー別に細かくわけ、現場の光と患者さんからの視点もふまえて、今日から使える色選びの指針としてまとめます。

目次

医療現場で清潔感がぶれやすい理由と色を寄せる考え方

医療の職場は、オフィスや一般のサービス業と比べて、照明の色が一定ではありません。処置室や手術に近いエリアは白色寄りで、外来受付やリハビリ室は少しあたたかい光が混ざり、夜勤では一部の照明だけを落として使います。

白衣はこのすべての光をそのまま拾うため、白衣そのものを真っ白にしてしまうと、照明が黄寄りのときに青く、青寄りのときに灰色っぽく見え、患者さんの目にも「今日は顔色が悪いのかな」と伝わりやすくなります。

そこで、顔にもっとも近い領域、つまり襟ぐり・胸元・袖口の近くに来る白の質感と明るさをパーソナルカラー寄りに調整することで、毎日の環境の揺らぎを小さくします。

光源の違いと白衣の見え方のずれ

昼白色メインの病棟では青白い白衣でも清潔に見えますが、電球色を混ぜている外来やリハ室では同じ白衣でもきつい印象になり、肌が色負けします。

逆に、生成りがかった白衣やアイボリーが許されているクリニックでは、ブルーベースがくすみやすく、特にブルベ夏は疲れて見えやすくなります。したがって、白衣の白さは「施設の照明+自分の肌色」の掛け合わせで決める必要があります。

パーソナルカラーを“弱く”取り入れる理由

医療現場ではユニフォームが決まっており、強い色を自由に選べる場面は多くありません。そこで大事なのは、理論上いちばん似合う色をまるごと持ち込むことではなく、そのユニフォームの範囲の中で無理なく寄せることです。たとえば、白衣の内側に着るTシャツを、ブルベならやや青みを含んだ白に、イエベなら少しだけ生成りにする。

カーディガンを選べるなら、自分のベースが得意とする中明度に寄せる。これくらいの“弱い導入”でも、患者さんからの見え方や、夕方の疲れの見え方は大きく変わります。

患者さんからの視点で優先すべきこと

患者さんがもっともよく見るのは、顔と胸元の明るさ、そして手先です。つまり、白衣全体よりも、顔まわりにくる色が清潔に見えるかどうかが印象を決めます。顔の近くを自分のパーソナルカラー寄りに寄せておけば、たとえスクラブの色が院内指定で選べなくても、全体の清潔感は保ちやすくなります。

表:医療現場の光と白衣の白さの目安

場所・時間帯光の特徴白衣で安定しやすい白さインナーの色寄せ
日中の外来受付白色+少しあたたかい光ナチュラル白〜やや生成り肌に近いベージュ・ピンクベージュ
病棟の日勤白色強め・影が少ない標準の白〜クリーン白タイプ別の得意な淡色
夜勤・当直光量がまばら・青寄りややあたたかい白顔色を補う明るめのインナー
窓のない処置室光が平たく青く見えるほんの少し生成り感のある白首元だけ血色を足す色

パーソナルカラー別|白衣とインナーの安全圏と避けたい色

ここではイエベ春・ブルベ夏・イエベ秋・ブルベ冬の4つに分けて、医療現場で多い白衣・スクラブ・ケーシーに合う白と中間色の選び方を示します。どのタイプも「必ずこれだけ」というより、「この幅なら清潔感が崩れない」という安全圏を持っておくことが大切です。

イエベ春(スプリング)

明るくあたたかい肌質で、やや黄みを含んだ血色が特徴のタイプです。このタイプが真っ白で冷たい白衣を着ると、顔のあたたかさが消え、クマやほほの赤みだけが残って見えることがあります。

そこで、白衣はナチュラルな白〜ごく薄いアイボリーの範囲に寄せます。インナーはピーチベージュ・アプリコット・サーモンピンクのように、黄みと赤みが少しずつ入った色だと、患者さんから見たときに「温かい人・話しやすい人」という印象を与えやすくなります。検査や採血などで汚れが気になるときは、ややベージュ寄りの白を選び、インナーを肌に近い色にしておくと透けも気になりません。

ブルベ夏(サマー)

青みを含んだやわらかい肌で、くすみが出ると疲れが目立つタイプです。白衣はクリーンな白〜わずかに青みを含んだ白が得意で、内側に着るインナーはラベンダーがかった白・ごく淡いブルーグレー・グレイッシュピンクなど、涼しさを感じる色にすると、顔と白衣の境目が美しくつながります。完全な生成りや黄みが強いベージュのインナーは、白衣越しに見えたときに黄ばみのように映ることがあるため、院内で許される範囲なら避けるのが安心です。ナースステーションで夕方に青白くなりやすい人は、ほんのりピンク味のある白を選び、チークで血色を足すと安定します。

イエベ秋(オータム)

深みと落ち着きがあり、黄みがしっかり出るタイプです。医療の白衣はやや薄くて光沢のあるものが多いため、このタイプが純白に近いものを着ると“借りた制服”のように見えたり、大人っぽさが消えたりします。そこで、アイボリー・エクリュ・クリームがかった白の白衣を選ぶと、肌と自然につながり、患者さんにも柔らかく映ります。

インナーはキャメル寄りベージュ・ココアベージュ・オリーブベージュなど、あたたかくて中明度の色が得意です。濃色を着たいときは面積を狭くし、首元には明るさを残します。

ブルベ冬(ウィンター)

はっきりした白と濃色のコントラストが得意なタイプです。医療現場でも純白・青白い白を選ぶと、清潔感が一気に高くなります。逆に、生成りや黄みの強い白衣はくすみやすく、夜勤帯では顔色が悪く見えることがあります。

インナーはクリアな白・ネイビー寄りのごく淡いブルー・ローズ寄りのごく淡いピンクなど、澄んだ色が向きます。濃い色のカーディガンやジャケットを上に着るときは、首元だけ明るくしておくと顔が沈みません。

表:タイプ別 白衣・インナー色の安全な組み合わせ

タイプ白衣の白さインナーの推奨色避けたい色
イエベ春ナチュラル白〜薄アイボリーピーチベージュ・サーモン・アプリコット青白すぎる白・灰色がかった白
ブルベ夏クリーン白・やや青み白ラベンダー白・淡ブルーグレー・ローズグレー黄みの強い生成り・黄ベージュ
イエベ秋アイボリー・エクリュキャメルベージュ・ココア・オリーブベージュ純白すぎる白・薄くて光る素材
ブルベ冬純白・青白い白クリア白・ごく淡いブルー・ローズ系淡色くすんだ生成り・黄ばみを感じる白

アイテム別に見る:白衣・スクラブ・ケーシー・カーディガンの色の寄せ方

医療職といっても、日々着ているものは一種類ではありません。外来で白衣の上にカーディガンを羽織る日もあれば、病棟でスクラブだけで過ごす日もあり、リハビリや訪問のときは動きやすいケーシーを選ぶこともあります。ここでは主要なアイテムごとに、色をどう寄せるかを説明します。

白衣(ドクターコート・ナース白衣)

顔にいちばん近く、患者さんが「この人はキレイにしているか」を判断する部分です。白の温度をパーソナルカラー寄りにするだけでも印象は大きく変わります。襟が顔に近いタイプは、顔色を拾いやすいので、自分の肌と差が大きすぎる白は避けます。

スクラブ

院内で色が指定されている場合は、インナーや下に重ねる長袖をパーソナルカラー寄りにして調整します。スクラブの色が強い場合、ブルベ夏・イエベ春は顔が負けやすいので、首元に明るさを残すようにします。スクラブのVネックからのぞくインナーは、患者さんから見える面積が小さいので、ここにだけ自分の得意な色を入れると無理がありません。

ケーシー・チュニック

ホワイトの面積が大きいときは、襟と袖口のパイピングの色に注目します。ブルベはグレーやネイビーの細いパイピングが似合いやすく、イエベはベージュやモカのパイピングが似合いやすいです。全体がアイボリーの場合でも、パイピングが自分のベースに沿っていれば、顔色はきれいに見えます。

カーディガン・防寒用の羽織り

冷房や夜勤で羽織るカーディガンは、院内で色指定がゆるめなことが多く、パーソナルカラーをいちばん反映しやすい部分です。イエベ春・秋はキャメルやレンガがかると一気に生活着に見えるので、中明度で清潔なベージュやグレージュを選びます。ブルベ夏・冬はネイビーやブルーグレーでまとめると、白衣と並んだときに清潔です。

現場で起きやすい悩みと細かい調整法(汗じみ・透け・黄ばみ・メイク浮き)

医療服は毎日洗濯されるため、わずかな黄ばみや汗じみでも清潔感が崩れます。イエベの人が白衣に汗じみをつくると黄ばみと混ざってしまい、全体がくすんだ白に見えます。ブルベの人が同じ黄ばみを出すと、黄ばみだけが目立ってしまい、肌の青みとの対比で汚れが強調されます。

そこで、肌色×白衣の白さ×インナーの色をそろえておくと、わずかな汚れがあっても目立ちにくくなります。透けが気になる日は、インナーを肌色に近いトーンで揃え、白衣は少しだけ生成りにする。逆に顔色が沈む日は、白衣をクリーンにして、インナーで血色を足す。こうした細かい調整を季節と業務に合わせて回すと、一年を通して安定します。

表:悩み別の色補正ポイント

悩み補正する場所おすすめの方向性
汗じみで黄ばみやすい白衣をやや生成りにし、インナーを肌色寄せにする黄ばみと肌を同系でまとめる
顔が青白く見えるインナーを血色系の淡色にし、白衣を標準の白に戻す首元にあたたかさを足す
夜勤でくすむ白衣を一段階明るくし、カーディガンを暗くする顔まわりを優先して明るく
透けが気になるインナーを肌の色と近づけ、白衣を厚手にする面積を広く見せない

Q&A(よくある疑問)

Q1. 院内規定で「白のインナー」とだけある場合、生成りはダメですか?
多くの医療機関では、肉眼で見てはっきり黄色いと分かるものでなければ問題ありません。ナチュラルな白やごく薄いアイボリーであれば、清潔な印象は保てます。迷う場合は白衣をクリーンな白にして、インナーのあたたかさを弱めると安心です。

Q2. スクラブが濃色指定で、顔が沈みます。どうすれば?
Vネックからのぞくインナーを自分の得意な淡色にし、耳のあたりに光を集めるようにヘアをまとめると、顔が持ち上がって見えます。ブルベは白〜ブルーグレー、イエベはベージュ〜ピーチ系が無難です。

Q3. 口紅を控えめにと言われています。血色をどう補えば?
インナーを肌より半トーン明るめにし、白衣は自分のベースに寄せておくと、口元が淡くても顔色は落ちにくくなります。チークだけで血色を出す場合も、首元にあたたかさがあると浮きません。

Q4. クリニックによっては色つき白衣も着られますが、何色が安全ですか?
全タイプに比較的安全なのは、グレージュ・ごく淡いブルーグレー・淡いライラックです。イエベならグレージュ寄せ、ブルベならブルーグレー寄せにすると、患者さんから見たときに「白衣ほどまぶしくないが清潔」というバランスになります。

Q5. 年齢が上がって肌が黄ぐすみしてきました。白衣は変えたほうがいいですか?
はい。以前の純白が似合わなくなったと感じたら、ほんの少しだけ生成りに寄せた白衣に変えると、肌との段差がなくなります。インナーを肌に近い色にするとさらになじみます。

用語辞典(やさしい言い換え)

ナチュラル白:青すぎず黄すぎない、どの現場でも清潔に見える白。
アイボリー/エクリュ:わずかにあたたかみのある白。イエローベースの肌とつながりやすい。
クリーン白:青みをほとんど感じない、透きとおるような白。ブルーベースが着ると冴える。
中明度:明るすぎず暗すぎない色。カーディガンやチュニックなど、患者さんがよく目にするアイテムに向く。
色を寄せる:その場の規定を守りながら、自分のパーソナルカラーに近づけること。
清潔感:色・素材・明るさがそろって見え、汚れやくすみが目立たない状態。患者さんとの信頼を生む第一条件になる。

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