「1泊2日なのに荷物が多い」「服はあるのに色が合わず写真でちぐはぐ」「天候が読めず不安」——短い旅行ほど、色と数の設計が仕上がりを左右します。イエベは黄み寄りの明るさとやわらかな血色が持ち味。
結論は明快。明るめ〜中明度×黄み寄り中彩度を土台に、ベース60%:差し30%:締め10%の比率で6点カプセルを組み、必要に応じて予備2点(軽羽織/スカーフ)を足すだけで、移動・観光・食事・写真がすべて軽く整います。
本記事は原理→6点+予備2点→時間割コーデ→天候/体型/目的地/移動手段別→荷造りと畳み方→Q&A/用語辞典の順で詳しく解説します。
イエベ配色の“効く”原理(明度・彩度・面積・光)
似合う色の核と避けたい落とし穴
イエベに安定するのは、生成り/ライトベージュ/ミルクティーを土台に、コーラル/ピーチ/アプリコットで温度を足し、キャメル/モカ/濃紺で輪郭を締める構成。青みの強いピンクや冷たい灰色の大面積は顔色が沈みやすく、旅行写真で疲れ見えになりがちです。差しで使うなら耳・指先・小物の点に留めて、服の面は黄み寄りで整えます。
面積の黄金比「6:3:1」
- 6(ベース):生成り・ライトベージュ。上半身やワンピの面を作る。
- 3(差し色):コーラル・ピーチ。小物や首元、トップスの一部で温度を足す。
- 1(締め):キャメル・モカ・濃紺。ベルト・靴・鞄の点で使い輪郭を整える。
表:イエベ旅配色パレット
| 役割 | 推し色 | 明度 | 彩度 | 面積の目安 | 置き場所 |
|---|---|---|---|---|---|
| ベース | 生成り/ライトベージュ/エクリュ | 高〜中 | 低〜中 | 60% | トップス/ワンピ/羽織 |
| 差し | コーラル/ピーチ/アプリコット | 中 | 中 | 30% | 小物/インナー/スカーフ |
| 締め | キャメル/モカ/濃紺 | 中〜低 | 低 | 10% | ベルト/靴/縁取り |
光と背景での微調整(写真映えの仕組み)
- 屋外の強い日差し:純白→生成りに置き換え。反射がやわらぎ肌が滑らかに見える。
- 屋内・夜景:**濃紺10%**を首元またはウエスト位置へ。輪郭が締まりぼやけない。
- 緑の背景:ミルクティー/キャメルを前面に。肌色が沈みにくい。
表:背景×ベースの置き換え
| 背景 | NGベース | 正解ベース | 理由 |
|---|---|---|---|
| 真っ白の壁 | 純白 | 生成り/エクリュ | 白飛び回避 |
| 緑の多い場所 | 冷グレー | ミルクティー | 肌色が沈まない |
| 夜景/室内 | 明る色だけ | 濃紺10% | 輪郭が締まる |
1泊2日は“6点カプセル+予備2点”で回す(重さを増やさず変化を出す)
6点の内訳(すべて中明度基準)
1)とろみトップス(生成り)
2)Iラインスカート(キャメル)
3)セミフレアパンツ(濃紺)
4)軽ショート羽織(ライトベージュ)
5)甲浅フラット/歩けるパンプス(ベージュ)
6)小箱バッグ(コーラル)
予備2点(天候・行程の保険)
7)薄手の撥水ショート羽織(ライトベージュ)…雨・風・冷房対策。
8)スカーフ(ピーチ/コーラル)…差し色の移動と首の日よけ。顔から30cm以内に置くと血色が上がる。
体型・身長別の微調整(丈と幅を数値で)
- 低身長(〜155cm):上着丈50〜57cm、スカート丈75〜82cm、パンツ股下64〜68cm。
- 中背(156〜163cm):上着丈57〜60cm、スカート80〜85cm、股下66〜70cm。
- 高身長(164cm〜):上着丈60〜64cm、スカート85〜90cm、股下70〜74cm。
表:6点+予備2点の役割
| アイテム | 色 | 担当 | 写真効果 | 代替案 |
|---|---|---|---|---|
| とろみトップス | 生成り | 明るさの面 | 顔色UP/反射でくすみ軽減 | ライトベージュ |
| Iラインスカート | キャメル | 女らしさ/縦線 | 面が平らで細見え | ミルクティー |
| セミフレアパンツ | 濃紺 | 端正さ/脚長 | 夜景・屋内で締まる | モカ |
| 軽ショート羽織 | Lベージュ | 体温調整/比率調整 | 重心UP/清潔 | ミルクティー |
| 甲浅フラット | ベージュ | 歩行/軽さ | 甲が見えて軽快 | 低めヒール |
| 小箱バッグ | コーラル | 温度/差し | 顔周りが華やぐ | ピーチ |
| 撥水ショート羽織 | Lベージュ | 雨風/冷房 | 面を平らに保つ | 濃紺10%トリム |
| スカーフ | ピーチ/コーラル | 血色/日よけ | 30cm以内で顔映え | 淡ゴールド小物 |
時間割コーデ:1日目→2日目を「色の位置」と「面積」でつなぐ
1日目(移動→観光→夕食)
- 移動:生成りトップス+濃紺パンツ+ライトベージュ羽織+ベージュ靴。締めは10%(ベルト/時計)。座ってもしわが出にくいとろみ素材で。
- 観光:小箱バッグ(コーラル)を胸より下に。日差しが強い日は羽織を肩掛け。写真は明るい面が上に来る構図が安定。
- 夕食:パンツ→キャメルIスカートに入れ替え。上半身は同じでも差しの位置を首元(スカーフ)へ移すと柔らかく映る。
2日目(朝散歩→カフェ→帰路)
- 朝散歩:キャメルIスカート+生成りトップス+羽織。靴は同系のベージュで面を揃える。
- カフェ/写真:スカーフや耳飾りで差しを30cm以内へ。カップや皿の暖色と相性がよく、肌がきれいに写る。
- 帰路:疲れ対策でパンツに戻す。上は明るさキープ、差しはバッグへ集約して荷物を軽く。
表:1泊2日の着回し行程表
| 時間帯 | 上 | 下 | 羽織 | 靴 | バッグ | ねらい |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1日目・移動 | 生成り | 濃紺パンツ | Lベージュ | ベージュ | コーラル | 清潔・脚長 |
| 1日目・観光 | 生成り | 濃紺パンツ | 肩掛け | ベージュ | コーラル | 体温調整 |
| 1日目・夕食 | 生成り | キャメルI | Lベージュ | ベージュ | コーラル | 写真映え |
| 2日目・朝 | 生成り | キャメルI | Lベージュ | ベージュ | コーラル | やわらかさ |
| 2日目・帰路 | 生成り | 濃紺パンツ | Lベージュ | ベージュ | コーラル | 疲れにくい |
写真の時間帯別コツ(朝/昼/夕/夜)
- 朝:逆光は羽織を肩に掛けて影をやわらげる。
- 昼:生成り>純白で白飛び回避。顔横にスカーフで温度を足す。
- 夕:**濃紺10%**を上半身へ。輪郭がぼけない。
- 夜:淡ゴールドの点を耳に。反射で表情が明るくなる。
天候/体型/目的地/移動手段での“微調整”ルール
天候別(晴・曇/雨・暑・寒)
- 晴:ベース6:差し3:締め1を厳守。白飛び回避にベースは生成りへ。
- 曇/雨:濃紺10%を襟もとに。羽織は撥水ライトベージュ。靴は甲深すぎないもの。
- 暑:羽織を腰巻き、差しは小面積へ。汗じみ回避でライトベージュを多めに。
- 寒:インナーに白〜生成りの薄ニットを足し、外はライトベージュで明るさ維持。
体型別(ウェーブ/ストレート/ナチュラル)
- ウェーブ:羽織は短丈、スカートはI/マーメイド。ベルト細めで上重心に。
- ストレート:パンツはセンターの折り目細、羽織は比翼/直線で端正に。
- ナチュラル:ボトムは落ち感ストレート、羽織は面を平らにしてまとまり良く。
目的地別(海・街・森/寺社)
- 海:ライトベージュ×ピーチで肌が明るく。風対策は肩掛け固定。
- 街:生成り×濃紺×コーラル点で端正。飲食店では小箱バッグが便利。
- 森/寺社:ミルクティー×キャメルで背景となじみ、靴はラバー強め。
移動手段別(飛行機・新幹線・車)
- 飛行機:濃紺パンツで座りじわが目立たない。機内は冷えるので薄手の撥水羽織を上に。
- 新幹線:生成りトップス+ライトベージュ羽織で写真にも強い。スカーフは首の日よけにも。
- 車:ゴム入りウエストでもトップスは明るく。休憩で写真を撮るのでコーラル小物を手元に。
表:移動手段×装いの要点
| 手段 | 上 | 下 | 羽織 | 小物 | ねらい |
|---|---|---|---|---|---|
| 飛行機 | 生成り | 濃紺パンツ | 撥水Lベージュ | スカーフ | 体温調整・しわ回避 |
| 新幹線 | 生成り | 濃紺/キャメル | Lベージュ | 小箱バッグ | 写真映え・乗り降り楽 |
| 車 | 生成り | 伸びのある下 | Lベージュ | コーラル小物 | 長時間でも快適 |
荷造りと当日の整え方(重さ・畳み方・小物・帰宅後ケア)
重さの目安(合計2.5kg以内を目標)
- 服(トップス/羽織/ボトム×2)…約1.2kg
- 靴(1足)…約500〜700g
- 小物(バッグ/ベルト/アクセ)…約200g
- コスメ/下着/その他…約400〜600g
畳み方と配置(しわ・型崩れを防ぐ)
- 羽織は表を内にして二つ折り→一番上へ(取り出しやすさ重視)。
- スカートは面で畳む→底側に敷くとしわが出にくい。
- トップスは首元を保護。小物は袋分けし、差し色はまとめて忘れ物防止。
小物と足元(写真の完成度)
- 耳:小粒のパール/淡ゴールド。光は点で扱う。
- 首:スカーフ(ピーチ/コーラル)を30cm以内に。顔色が上がる。
- 足:甲浅ベージュ。靴下は同系で境目を消す。
表:持ち物ミニチェック
| 分類 | 具体例 | 量 | メモ |
|---|---|---|---|
| 服 | 6点カプセル+予備2点 | 1式 | 天候に応じて羽織を入替 |
| 小物 | 小箱バッグ/細ベルト/スカーフ | 各1 | 差し色は合計30%以内 |
| 足元 | 甲浅フラット | 1足 | 長歩き可の中底 |
| 雑貨 | ミニ傘/携帯ミスト/充電器 | 必要分 | 合計500g以内 |
前日→当日の段取り(忘れ物ゼロ)
- 前日夜:行程ごとに上・下・羽織・小物を床置きで並べ、写真を1枚撮る。
- 当日朝:鏡の前で6:3:1かを最終確認。差しが多ければ小物を減らす。
- 出発直前:耳/首/手元のいずれか一か所だけに光を置く。
帰宅後ケア(次の旅行が楽になる)
- 羽織は陰干し→しわスチーム一往復で復元。
- とろみ素材はねじらず干す。
- 次回用に行程表と服の写真をセットで保存。
よくある質問(Q&A)
Q1. 黒ワンピで楽したい。イエベでも大丈夫? → 濃紺に置き換えればOK。差しはコーラル10%に留め、上にライトベージュを重ねて明るさを確保。
Q2. 青みピンクの小物が好き。浮きませんか? → 面積が小さければ可。指先や耳など点で使用し、服はピーチ/コーラルで統一を取る。
Q3. 歩き通しの旅。靴はスニーカー一択? → 甲浅フラット/低めヒールでも可。色はベージュ/ミルクティーで足の面積を小さく見せる。
Q4. 予算が限られる。まず買うなら? → 生成りのとろみトップスと濃紺ボトム。この二つで昼夜・屋内外に強い土台が作れる。
Q5. 雨予報で冷える。何を足す? → 撥水ライトベージュのショート羽織と薄手インナー。差し色はバッグだけにして面を平らに。
Q6. 連泊に増やすなら? → トップスを1枚(ライトベージュ)と靴下/下着のみ追加。配色の比率はそのまま。
Q7. 子連れで汚れが心配。 → 濃紺パンツの出番を増やし、トップスは生成りの洗いやすい生地に。ミニ洗剤を小袋で。
Q8. 全身明るい色が落ち着かない。 → 締め10%をベルト/靴でしっかり入れる。モカが万能。
Q9. 日焼けが気になる。 → スカーフで首を守り、羽織は通気の良いライトベージュ。顔周りは生成りで光を回す。
Q10. 髪色が暗い。重く見えない? → ピアスを淡ゴールドにして点の光を足す。首元は明るい面を広く。
用語辞典(やさしい言い換え)
- 明度:色の明るさ。高いほど明るい。旅行写真では中〜高明度が安全。
- 彩度:色のあざやかさ。イエベは中彩度が顔なじみ良い。
- 面のつや:布の広い部分で返る光。旅行はつや一か所が上品。
- Iライン:上下にまっすぐの形。縦に細く見える。
- 差し色:全体を引き締める小面積の色。合計30%以内が目安。
- 比翼:前立ての留め具が隠れる仕様。面が平らに見える。
まとめ:
1泊2日のイエベ旅は、明るめ〜中明度×黄み寄り中彩度を6:3:1に配分し、6点カプセル+予備2点で軽く回すのが近道。生成り/ライトベージュを土台にコーラル/ピーチで温度、キャメル/モカ/濃紺で輪郭を締めれば、移動も観光も食事も清潔・華やぎ・写真映えが安定します。
天候や体型、移動手段に合わせて丈と面積だけを微調整すれば、迷いなく旅を楽しめます。今日の荷造りから、印象の天井を上げて出発しましょう。

