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パーソナルカラー別×清色・濁色の見極め練習帳【曇らせない・くすませすぎない・どのショップでも迷わない】

パーソナルカラーを学び始めると、最初は「春だから明るい色」「夏だから青み」「秋だからベージュやカーキ」「冬だからビビッド」と、四つの箱に色を分けて考えるところから入ります。ところが実際にお店で服を手に取ると、同じ春らしいコーラルでも顔がぱっと明るく見える日と、なぜか頬が黄ぐすみして老けて見える日があったり、夏らしいラベンダーを買ったのに家の鏡ではくたっとして見えたりします。

これは色の“名前”だけで選んでいるからではなく、色がもっている澄み具合=清色か濁色かがその日の肌・髪・背景の情報量と合っていないから起きるずれです。色相(黄み寄り・青み寄り)も明度(明るい・暗い)も合っているのに顔色が落ちるときは、たいていこの清濁が噛み合っていません。

逆にいえば、清色か濁色かだけが分かれば、ブランドが変わっても、年齢が変わっても、髪色が変わっても、**「これは今の私に寄せられる」「今日はこれは脇役に回す」**という判断が一瞬でできるようになります。

ここでお伝えするのは、色彩検定のような理論を覚えることではなく、服選び・メイク・オンライン会議・写真撮影・家族とのお出かけといった日常の場面で、清濁をすぐに判定して、その場で調整できるようにするための練習帳です。

結論はとてもシンプルで、①自分の季節タイプがどの清濁の帯にいるかを決める→②顔に近いところはその帯から外さない→③顔から遠いところで初めて清濁を遊ばせるという三つの階段を上がるだけで、失敗はほぼ消えます。しかもこの階段は一度覚えてしまえば、流行色が変わっても、好きなブランドが変わっても、たとえば「今年はグレーが流行っているけれど私は清色に寄せたいからグレージュで止める」「店頭にはくすみブルーが多いけれど私は清色が得意なので白を一枚かませて顔を守る」など、いつでも自分の側から“さばく”ことができます。

この記事では、見た目でのチェック、光でのチェック、肌映りでのチェック、コーディネートでのチェックという四つの入り口を、季節別の応用、年齢変化の補正、メイクとの連動、通販や画像だけで買うときの見抜き方まで伸ばして、時間をかけてでも身につけたい人向けに書き起こしていきます。


目次

清色と濁色を“目・手・光・背景”でとらえる基本編

清色と濁色をきれいに説明しようとするとどうしても専門のことばが出てきますが、日々の買い物やコーディネートではそこまで難しく考える必要はありません。

実物を前にしたときに、**①見た瞬間に色名がすっと出てくるかどうか(目)→②触ったときに光をはね返すかどうか(手)→③光を変えたときに色が動くかどうか(光)→④後ろの壁紙や床やカーテンと重なったときにどう見えるか(背景)**の四つを順番に見るだけで、かなりの部分を判定できます。ここをまずは丁寧に押さえます。

清色とはどんな色かをさらに細かく描写する

清色は、白や黒や灰色の混ざりが極端に少なく、もとの色がそのまま前に出てくる色です。たとえばコーラルなら「これは間違いなくコーラル」と言えるし、ブルーなら「これは青」と即答できる。光が当たると表面で素直にはね返るので、照明が強くなっても鈍くなりません。

実物を机に広げると、布と布の境目がシャープで、隣にどんな色を並べても相手の色までにごらせることはありません。サテンやトロミ素材のブラウス、さらっとしたポリエステル、細番手でつるりと織られたウールなど、表面に細かな光がのる素材は清色の発色がとてもきれいに出ます。

肌に当てたときは、瞳の輪郭・眉・まつ毛・唇の色・チークなど、顔の中にある色をそのまま全部見せてくるので、元の顔の情報量が多い人(目が大きい、髪が黒い、まつ毛が長い、眉が太い)ほど清色で決まりますし、メイクをしっかりしている日は清色のほうが断然映えます。

もう少し踏み込むと、清色は白い背景に負けないという特徴があります。白い壁やドア、白い試着室、白いレフ板の前に立ったとき、清色はそのまま前面に残ります。

撮影スタジオで真っ白な背景を背負っても、清いラベンダーやミントはきれいに輪郭を残します。逆に、白い背景で色の境目がぼんやりするなら、その服はもともと濁色寄りだった可能性が高いと考えられます。清色を判定するときには、必ず一度白いものの前に持っていく癖をつけておくと、外で見たときとのギャップが少なくなります。

濁色とはどんな色かをていねいに分解する

濁色は、もとの色に灰色、ベージュ、白をほんの少しだけ混ぜて、光の勢いを落ち着かせた色です。ぱっと見たときに「やさしい」「上品」「なじむ」「肌にすぐ溶ける」という印象がくるなら、だいたい濁色です。

キャメル、テラコッタ、モスグリーン、くすみピンク、グレージュ、カフェオレ色、パープルグレー、スチールブルーなど、秋冬の店頭やセレクトショップでよく見かける“今っぽい”色味は、ほぼこの濁色の仲間です。布として見ると境目がふんわりしており、背景のベージュやグレーとすぐに馴染みます。

光を当てると、表面で強くはね返すのではなく、色の中にふっと吸い込むような見え方をします。これは、色に中間の白やグレーが混ざることで、光が散るからです。

肌に当てると、顎下やほほの影、目の下のクマがふっとやわらぎ、頬骨の下のくぼみも目立ちにくくなります。つまり、顔の影をやさしくしたい日、年齢サインを和らげたい日、やわらかく見せたい日には、濁色がとても頼りになります。

ただし濁色にはもう一つの顔があります。それは、光が弱いときにはさらに沈むということです。夕方の室内・電球色・暗いエレベーター・レストラン・飲み会・バーなど、照明がオレンジ寄りでしかも暗い場所では、濁色が2段階くらい沈んで見えて「結局何色を着ているのか分からない」ということが起きます。

これを防ぐには、濁色を着る日には耳元や首元に少しだけ光を足したり、ほんの小さく清色を挟んだりして、沈むのを一度止めてから着るといいです。この“沈みを一度止める”という作業も、清濁を理解しているととても簡単にできます。

光で見分けるときの三段階と背景での最終確認

清濁を確実にするには、光を変えてみるのがいちばん速いです。

第一段階は自然光です。窓辺やバルコニー、玄関先などなるべく色の少ない場所で見ます。ここで「これは確実にラベンダー」「これは確実にコーラル」と言い切れるなら清色寄りです。

第二段階は室内の電球色です。ここで色名が言いにくくなったり、「さっきよりも落ち着いて見える」「さっきよりも茶系になった」と感じたら濁色寄り。

第三段階はスマホで撮ってサムネイルで見ることです。スマホは実物より少し沈んで写るので、清色ならサムネイルでもそれなりに色が残り、濁色ならややグレーがかって見えます。最後に背景での最終確認をします。白い壁や白いドアの前で布の端を見ると、清色なら布端がはっきり残り、濁色なら布端が溶けます。

逆に濃いめの背景(こげ茶の家具、グレーの壁、黒いカーテン)の前に立ったときは、清色が浮き、濁色がなじみます。ここまで見ると、どの光でどの背景ならこの色が一番きれいかまで見通せます。

表:清色と濁色の見た目の差

観点清色のときの見え方濁色のときの見え方確認ポイント
輪郭くっきり・線が立ちシャープに見えるやわらかく境が溶けて背景と一体化白い壁・白ドア・白カーテンの前で端をチェック
明るい所でも暗い所でも色名が言える光が弱いと一段沈んで別の色に見える自然光→電球色→スマホの順に見る
写真スマホでも色がほぼ残るサムネではグレーがかって写る写真だけで買うときの判断材料にする
肌映り目・眉・まつ毛・唇の色がはっきり出る影がやわらいで大人っぽく穏やかに見える法令線・クマ・あご下の影の変化を見る
背景白背景に負けずに前面に出る白背景でやや飛び、濃い背景で落ち着く背景色での変化を必ず見る

季節タイプごとの“清濁の安全地帯”とその広げ方

清色/濁色のどちらが得意かは、パーソナルカラーの4シーズンでだいたいの向きが決まりますが、同じシーズンでも「清色しか似合わない人」「濁色しか似合わない人」ではなく、「清色がメインで濁色も一部いける」「濁色がメインで清色も小面積ならいける」というように幅があります。ここでは四つの季節をさらに細かく、日常の服やメイクに落とし込んだときの安全地帯として書き直しておきます。

スプリングタイプの清濁の幅と失敗パターン

スプリングは、黄みを含んだ明るくて澄んだ色が一番得意です。ピーチピンク、アプリコット、ライトコーラル、ミント、アクア、クリームイエロー、明るいライムグリーン、春の花を思わせるようなあかるい色なら、どれを顔に当てても肌がつるんと見えます。

これはスプリングの肌が光を素直に返し、目や髪がさほど重くないため、色のまっすぐさをそのまま受け止められるからです。ここで失敗しやすいのは、トレンドに寄せてグレーを混ぜたくすみピンクや、青みが勝っているくすみラベンダーを買ってしまうことです。

これらは色としてはきれいでも、スプリングの肌にのせると、肌の黄みと布の青みがぶつかって顔が黄ばんで見えます。もし濁色を入れたいなら、黄みを残したままやわらげたライトキャメル・バターカラー・アイボリー・カフェオレなどにすると、スプリングの明るさを損なわずに大人っぽさだけを足せます。

また、メイクを濃くした日、髪を暗めにした日、アクセサリーを大ぶりにした日は、顔の情報量が増えるので、濁色の面積をこの日だけは少し増やしても違和感が出にくくなります。

サマータイプの清濁の幅と中間清色の使いどころ

サマーは、青みを含んだやわらかい清色〜弱めの濁色がいちばんしっくりきます。ラベンダー、ベビーピンク、ローズ、スモーキーブルー、ペールアクア、ライトグレージュなど、白をひとさじ混ぜたような色がサマーの「素の色」に一番近いです。

完全な清色でコントラストが強いと、頬の赤みや目の下の影が浮いてきて、顔がきつく見えることがあるため、サマーは中間清色という、清色と濁色のあいだにあるごくわずかにやわらいだ色を中心にすると生活の中で使いやすくなります。

中間清色は、写真でも実物でもほぼ同じに見え、オンライン会議など光がフラットな場面でも顔色が落ちません。メイクで青みのあるローズを使った日は中間清色に寄せ、ベージュ系のやわらかいメイクの日はやや濁色に寄せる、というように、メイクと清濁を一緒に動かすと、サマーの“顔の統一感”が一気に上がります。

オータムタイプの清濁の幅と軽さの足し方

オータムは、くすみ・土っぽさ・黄み・赤みを含んだ濁色が最もしっくりきます。キャメル、テラコッタ、マスタード、オリーブ、モスグリーン、ブロンズ、こげ茶、ワイン、秋色のチェックなど、自然の中にある色を思わせるものはほぼ全部オータム向きです。

これらを顔に当てると、肌の黄みと混ざって落ち着きのある立体感が出ます。逆に、真っ白・真っ黒・鮮やかな赤・ぱきっとしたロイヤルブルーといった澄んだ清色を大きい面積で顔まわりに持ってくると、首との色差やほほの影が立ってしまい“色はきれいだがその人には強い”という見え方になります。

とはいえ、オータムも春夏に濁色だけでいると重くなりがちなので、黄みを含んだターコイズ・ウォームグリーン・サフランイエロー・ややオレンジを感じるコーラルなど、オータムでも顔色を落とさない清色を2色くらい手元に置いておくと便利です。春や初夏にはこの軽めの清色を顔に持ってきて、羽織やバッグでオータムらしい濁色を足すと、季節感と似合わせの両方が取れます。

ウィンタータイプの清濁の幅と年齢調整

ウィンターは、濁りのないはっきりした清色が最も得意です。マゼンタ、ロイヤルブルー、エメラルド、ビビッドピンク、トゥルーレッド、アイシーブルー、無彩色の白・黒・チャコールなど、強い光でもくもらず、写真でもそのまま残る色を顔の近くに持ってきても、目や髪や眉の黒さとぶつからずに調和します。

濁色を選ぶ場合は、くすんでいても芯に青みや深さを感じるチャコールグレー・インクブルー・ディープベリーなどを選ぶと、大人っぽさと華やかさが同時に出ます。

中途半端にくすんだベージュや、どの色にも寄っていない曖昧な濁色は、ウィンターの顔の強さだけを浮かせてしまうので、顔から遠ざけるか、白を一枚挟んでから使います。

なお、ウィンターでも年齢が上がると、最高に澄んだ清色だけではまぶしく感じることがあるので、同じ色相で一段だけ落としたものに切り替える、あるいは襟ぐりを少し開けて肌を見せるなどの調整を行います。

表:季節タイプ別の清濁の目安

季節清色で選びやすい色濁色で選びやすい色顔まわりでまず置くのは補足コメント
ピーチ・コーラル・ミント・アクア・クリームイエローライトキャメル・カフェオレ・黄みベージュ清色寄り黄みを残した濁色なら大人っぽくできる
ラベンダー・ベビーピンク・ローズ・スモーキーブルーライトグレージュ・ローズベージュ・パープルグレー淡い清色〜弱濁色中間清色を自分の軸にすると安定する
黄みを含んだターコイズ・ディープグリーン・サフランキャメル・テラコッタ・オリーブ・モスグリーン濁色寄り春夏だけ軽い清色を顔に、濁色は脇役に
マゼンタ・ロイヤルブルー・エメラルド・ビビッドピンク・アイシーチャコール・インクブルー・ディープベリー清色寄り年齢が上がったら同色相で一段トーンダウン

清濁を体で覚える“5分ドリル”を増やす

読むだけではどうしても現場で迷います。そこで、鏡とスマホさえあればできる練習をいくつか増やしておきます。どれも5分以内でできるので、買い物の前日やコーデを組む前にやって清濁の感覚を起こしておきます。

ドリル1:同じ色相で清濁を交互に当てる基本練習

ピンクとピンク、ブルーとブルー、ベージュとベージュのように、まったく同じ色相で清色と濁色を用意して、交互に首もとに当てていきます。鏡に対してまっすぐ立ち、まず清色を当てて、次に濁色を当てて、これを3回繰り返します。清色を当てたときに目がぱっと開き、顔の中の光が増えたように見えたら清色が得意。

濁色を当てたときに頬の影や法令線がやわらぎ、全体が上品に見えたら濁色が得意。これを日を変えて何度もやることで、「今日は清色を着たい顔か、濁色を着たい顔か」が分かるようになります。

とくに睡眠不足の日、花粉の日、むくんでいる日は濁色がやさしく見え、肌の調子がいい日、メイクをしっかりした日は清色が映えやすい、といった日替わりの状態変化も体で覚えられます。

ドリル2:距離・高さ・面積を変えて反応を見る

同じ二枚を、顔から10cm・30cm・胸下・腰の位置にずらしながら当てていきます。顔に近づけるほど清濁の差が強く出て、顔から離すほど差が小さくなります。顔から30cm以上離したらどちらでもいいと感じるなら、その人はボトムやスカート、靴やバッグなど顔から遠い場所で清濁を自由に外しても大丈夫です。

「どの位置でも清色しか似合わない」という人は、顔の情報量がやや少ない人・背景が白い場所にいることが多い人・オンラインで見られることが多い人なので、トップスやアウターは清色寄りでそろえておくと失敗がありません。

ドリル3:光を変えてスマホで撮って並べる

昼の自然光、室内の蛍光灯、夕方の電球色でそれぞれ自撮りをして、スマホのカメラロールで三枚を並べます。清色なら三枚ともそれなりに色が残り、濁色なら夕方や電球色のときにぐっと落ちて見えます。

ここで「電球色のときだけ一段落ちる」服は、夜に会う人や暗いレストランで会う人のときには顔から遠ざける、というふうに運用します。逆に「どの光でもあまり変わらない」服は、どんな場面でも安心して使えるので、メインの一軍として覚えておきます。

ドリル4:メイクを二種類にしてから当てる

同じ日でも、唇を澄んだピンクにした日と、くすんだローズにした日では、似合う清濁が変わります。そこで、左右で違う色を塗ってみたり、朝は清色のリップで鏡当てをして、夜は濁色のリップで鏡当てをしてみたりします。

清色のリップには清色の服がぴたっとはまり、濁色のリップには濁色のトップスが自然につながるので、メイクから服を逆算することができるようになります。

ドリル5:柄物で清濁を判断する応用

無地はまだしも、花柄やチェック、ストライプのような柄物は一見して清濁が分かりづらいです。このときは、柄の中で一番面積が大きい色を見て、それが清色に感じるか濁色に感じるかをまず決めます。

次に、柄の輪郭線がくっきりしているか、ふんわりしているかを見ます。線がくっきりしていれば清色寄り、線が溶けていれば濁色寄りです。柄物は、清濁が混ざっているときには顔から離す、清濁がはっきりしているときには顔に近づける、というふうに使い分けると、派手さだけが残るのを防げます。

表:練習ドリルと確認したいこと

ドリル内容見たいこと翌日のコーデにどう活かすか
1同じ色相で清濁を交互に当てる顔が上がるのはどちらか顔まわりの清濁の“今日の答え”を決める
2距離・高さ・面積を変えるどこまでなら外せるかボトム・小物・アウターで遊ぶ可動域を決める
3光を変えてスマホで撮る沈む光・残る光を知る夜の会食・オンライン・写真の日の色を決める
4メイクを変えて当てるメイクと清濁の相性服をメイクに寄せる・メイクを服に寄せるを選べる
5柄物で清濁を見る柄でも判定できるか花柄やチェックでも季節らしさを保てる

清濁をコーディネートに落とすときの考え方と場面別の置き場所

清濁が分かっても、具体的にどこに何を置くかが分からないと「今日は清色の気分だけど靴はどうする?」「濁色のセットアップに清色のストールを足してもいい?」と迷ってしまいます。ここでは、通勤・休日・行事・オンライン・写真といったよくある場面に分けて、顔まわり・ボトム・小物のどこで清濁を使うかを書いておきます。

通勤・オフィスの日は“顔まわり固定・体で調整”が最優先

オフィスや通勤では、背景や照明を自分で選べません。白い壁・グレーのパーテーション・ベージュのソファ・蛍光灯など、無彩色かつ顔色を落としやすい環境で過ごす時間が長いため、まずは顔まわりだけでも自分の季節で得意な清濁に固定しておきます。

スプリング・ウィンターなら清色、サマー・オータムならやわらいだ清色〜濁色で首元を埋め、ジャケットやボトムで反対の清濁を使って調整します。たとえばオータムの人が白スニーカーや白バッグを使いたいときは、トップスをしっかりキャメルやオリーブの濁色にしておき、顔まわりで自分らしさを保ったまま足もとで軽さを出す、というふうに組みます。

休日・写真・人と会う日は“清色を一段上げる”

休日や写真を撮る日は、背景が屋外の緑や空、カフェの木目、レンガの壁などに変わります。光も強くなり、濁色だけでまとめると光の量に服が負けて“何色の服を着ている人か分からない”という状態になりがちです。そこでこの日は、普段より一段澄んだ清色を顔の近くに持ってきます。

サマーならラベンダーやスモーキーローズの中でもやや澄んだもの、オータムなら黄みを含んだターコイズやグリーン、スプリングなら淡いアクアやピーチ、ウィンターならアイシーカラー。この一色があるだけで写真での輪郭がずっときれいに残り、「今日はいつもより顔が明るいね」と言われやすくなります。

行事・学校・親族の集まりでは“濁色ベースに清色を一滴”

浮きたくない場面、全員が控えめにしている場面では、濁色をベースにしておくと安心です。ベージュ、グレージュ、キャメル、ネイビーの落ち着いた濁色をワンピースやジャケットに使い、そこに自分の季節で得意な清色をスカーフ・ネックレス・胸元のインナーで一滴だけ入れます。

これで「場の色に合っているのに顔だけはきれい」という装いになります。清色を大面積で着てしまうと、たしかに自分は明るくなりますが、集合写真で自分だけ浮いてしまうので、あえて小面積にとどめるのがコツです。

オンライン・SNS・動画では“清色優先・濁色は控えめ”

画面越しの色は実物より淡く・平らに見えます。特に濁色は二段くらい沈んで、ただのベージュやグレーに見えてしまうことがあります。

オンライン会議・SNSライブ・動画撮影など、画面で見られる機会が多い日は、清色か清色に近い中間清色を優先しておきます。サマーやオータムのように本来は濁色が得意なタイプでも、オンラインのときだけは襟元に白やアイボリー、または自分の季節に合う清色を挟んでおくと、顔がぼやけません。

表:場面別・清濁の置き方

場面顔まわり体(ボトム・アウター)小物・アクセポイント
通勤・オフィス自分の季節で得意な清濁を固定反対の清濁で量と季節感を調整顔まわりと同じ清濁で小ぶりに背景が白・グレーなら清色を多めに
休日・写真普段より一段澄んだ清色いつもの清濁でOK写る位置に清色を置く光量が多いので清色が残りやすい
行事・学校やわらげた清色〜濁色落ち着いた濁色自分の季節の清色を一点だけ浮かずに自分らしさを見せる
オンライン清色〜中間清色画面で沈む濁色は小さくイヤリング・ピアスで清色補正画面では濁色が2段沈む
写真スタジオ清色で輪郭を残す濁色でもOK(面積は控えめ)光る素材で清色を強調背景色とぶつかる色を避ける

Q&Aとやさしい用語辞典(清濁だけで迷わないまとめ)

Q1. 清色が好きなのに診断では濁色が似合うと言われました。どうすればいいですか。
A. 顔の近くは診断どおり濁色にしておくと、肌の陰影がやわらぎ、大人っぽく整います。清色はボトム・スカート・パンツ・バッグ・靴・柄の一部・インナーの見える分量など、顔から遠いところで使います。どうしても顔の近くに清色を入れたい日は、小さく、白を一枚かませ、アクセサリーで光を足してから使うと違和感が減ります。

Q2. 濁色が好きなのに清色タイプでした。全部くすませるのはやめたほうがいいですか。
A. すべてをくすませる必要はありません。清色タイプでも、色相が自分に合っていれば、やわらいだ濁色は着られます。青みが得意なら青みのあるグレージュ・ローズベージュ、黄みが得意ならカフェオレ・ライトキャメルなど、ベースに自分の色を感じる濁色を選ぶと、清色タイプでも自然になじみます。

Q3. オンライン会議では清色と濁色のどちらを優先すべきですか。
A. 背景が白・薄いグレーなら清色、背景が木目やベージュならやや濁色がおすすめです。どちらでもよいときは清色を選んでおくと、光の影響を受けにくく、くすんで見えません。

Q4. メイクの色も清濁を合わせたほうがいいですか。
A. 合わせたほうがなじみます。清色の服には澄んだピンク・コーラル・クリアレッド、濁色の服にはローズベージュ・テラコッタ・くすみピンクなど、服の澄み具合に寄せておくと、顔と服が同じ世界観でまとまります。

Q5. 年齢とともに清色がきつく感じるようになりました。
A. 肌のツヤや水分量が少しずつ変わると、清色のまぶしさが肌に響きやすくなります。その場合は、同じ色相で一段だけ濁したものに切り替えるか、清色を顔から少し離した位置(胸より下・アウター・バッグ)で使うと、無理なく取り入れられます。

Q6. 家族で写真を撮ると、私だけ違う色に見えます。どう整えればいいですか。
A. 家族の中でいちばん濁色が多い人に合わせて全員を半歩くすませるか、いちばん清色が似合う人に合わせて全員を半歩澄ませるか、どちらかに寄せます。背景が白いなら全員を半歩上げ、背景が濃いなら全員を半歩下げると、まとまりが出ます。

Q7. 無彩色(白・黒・グレー)は清色・濁色どちらで考えますか。
A. 生地のツヤと厚みによってどちらにも見えます。つやつやの白・パリッとした白シャツ・つやのある黒は清色寄り、起毛した白・生成り・メルトンの黒・霜降りグレーは濁色寄りと考えると、コーデが組みやすくなります。

Q8. 髪を明るく染めたら急に似合う色が変わりました。清濁はどう直せばいいですか。
A. 髪が明るくなると、顔まわりの情報量が減り、清色を受け止めやすくなります。これまで濁色を多く着ていた人でも、トップスを一段澄ませて、ボトムで元の濁色を残すと、顔だけが軽くなってちょうどよくなります。反対に、髪を暗くした・伸ばして量が増えた場合は、トップスも一段だけ濁らせてやわらげます。

用語辞典(やさしい言い換え)

清色:白や黒、灰色がほとんど混ざっていない澄んだ色。光を素直に返すので写真やオンラインに強い。

濁色:灰色やベージュ、白が少し混ざってやわらいだ色。肌の影をやさしくするので大人っぽく穏やかに見える。

中間清色:清色と濁色のあいだにある、ごくうすくやわらげた清色。サマーや年齢を重ねたウィンターが使いやすい。

黄みの濁色:黄みを残したままやわらげた色。オータムやイエベ春がそのまま使いやすい。

青みの濁色:青みを残したままやわらげた色。サマーや青み寄りのウィンターが首に巻きやすい。

背景色:服を見るときの後ろの色。白背景では清色が強く、濁色は弱く見える。暗い背景では濁色がなじみ、清色が浮く。

顔の情報量:目・眉・まつ毛・髪・輪郭など、顔の中にある“見るところ”の多さ。情報量が多いほど清色を大きく使える。

清濁の帯:自分が一番きれいに見える清濁の範囲。ここを決めておくと、どのブランド・どの季節でも迷わない。

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