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パーソナルカラー別×授乳服の機能と色の両立ガイド|開けやすくて写真でもくすまない一番ラクな選び方

産後のママがおしゃれでまずつまずくのは、出産前の“好きで選んでいた服”と、今の“機能で選ばざるを得ない服”がまったく違う方向を向いているからです。妊娠前は首がきれいに見える衿ぐりや、顔に映える色が簡単に選べていたのに、産後は「ここが開けばいい」「ここにミルクがついても洗える」「横で寝かせたままでも授乳できる」など、どうしても実用優先の目で見てしまいます。

ところが、産後の体は睡眠不足やホルモン変化で顔色が落ちやすく、もともとのパーソナルカラーからずれると、軽く1〜2歳は老けて見えることがあります。さらに授乳服は前開きや二重構造・サイドファスナーなど“線”が増えるので、線が目立つとそこに視線が集中して、せっかくの顔色が負けてしまいます。

だからこそ今回は、①顔のまわりだけは季節色ど真ん中で固定する ②授乳の開閉線は“縦”に見えるように処理する ③汚れやふくらみが出やすい胴体は中明度で受け止める ④外に出る日はシーンに合わせてツヤときちんと感を足すという4段階で、機能と色を同時に成立させる方法を詳しく解説します。

季節別のカラー指針だけでなく、「家にいる日」「授乳室を使う日」「記念日で写真が残る日」「病院に行く日」「仕事にまたぎたい日」まで分けておくので、そのまま1週間の着回しにも使えます。

目次

授乳服で崩れやすいポイントと先に決めておく設計図

授乳服は、普通のワンピースやトップスよりも“仕掛け”が多いのが前提です。前中心がファスナーになっていたり、サイドに目立たないジップがあったり、胸の下に二重布があったりと、どこかに必ず「ここを開ける」という仕組みが入ります。仕組みが増えると、服の表面に切り替えや段差、縫い目が増えるので、ほんの少しでも似合わない色や似合わない位置の線が入ると、そこで一気に“産後服っぽさ”“授乳服っぽさ”が出てしまいます。

ここで一番最初に決めたいのは、顔のまわりを自分のパーソナルカラーにロックしてしまうことです。顔をつくる色が強く合っていれば、胴体に実用色のチャコール・モカ・グレージュなどを置いても「この人はこういう色が似合う人だ」と周囲が自然に受け止めてくれます。

肩や腕で赤ちゃんを抱っこすると、どうしても胸下〜お腹にシワが寄るので、胴体はポンチやライトツイルなど表面に少しハリがあり、汚れても拭き取りできるものを選ぶと、写真に写ったときもだらしなくなりません。また、授乳の開閉位置はできるだけ縦にそろえ、襟ぐりから胸の中央に1本、もしくはウエストの切り替えから下にストンと1本落ちるように設計されている服を選ぶと、胸の横幅が広がらず、産後に大きくなったバストもすっきり見えます。

機能と色のどちらを優先するかを最初に決める

産後0〜3か月の一番頻回に授乳する時期は、とにかく“開けやすさ・洗いやすさ・すぐ乾く”が第一です。このステージでは、無理に色まで完璧にしようとせず、首まわりだけ自分の季節色を守っておき、あとは中明度ベージュやグレージュでまとめておくと、来客や写真撮影が入っても慌てません。

4〜6か月で授乳回数が落ち着き、外に出る余裕が出たら、今度は“色のきれいさを増やすフェーズ”に入れていきます。ここで初めて、パーソナルカラーに完全に合った授乳対応ブラウスや、ワンピースタイプのきれいめを買い足すと、長く使えてコスパが良くなります。

目安としては、初期は機能7:色3、中期は機能5:色5、後期〜断乳に向かう頃には機能3:色7くらいの配分で衣類を置き換えていくと、急に「もう授乳しないから全部買い替え」にならずに済みます。

汚れやすい位置は中明度にしておく

赤ちゃんの吐き戻し・よだれ・母乳パッドのにじみがいちばん出やすいのは、胸の中央、お腹の丸みが出るところ、そして抱き上げたときに接する肩のあたりです。

ここを真っ白や真っ黒にしておくと、汚れがそのままコントラストになって写ってしまいます。そこで有効なのが、中明度(まぶしくも暗くもない、ほどよい明るさ)で受けるという考え方です。

たとえば、ベージュ・グレージュ・ライトネイビー・チャコール・モカなど、1日着ていてもシワや小さなシミが目立ちにくい色を胴体に配置し、顔だけに自分の季節色を置きます。中明度は、産後にふくらみやすいお腹や腰回りをふわっと受け止めてくれるので、授乳による体型の変化との相性も抜群です。

授乳口を“縦の線”に見せる

授乳口の処理は、授乳服を“普通の服”に見せる最大のテクニックです。横に大きく開くタイプは便利な反面、開けていないときでもその横の長さが目に入り、胸が大きく・胴が太く見えがちです。

そこで、縦方向に見えるディテールで授乳口を隠すようにします。ワンピースなら前中心に細いピンタックを一本通す、プルオーバーなら胸下からまっすぐ落ちるタックを入れる、カシュクールなら重なりを深くして縦の面を強調する、といった小さな工夫でOKです。こうすると、授乳で一時的に胸が張っていても体が太く見えませんし、開けた跡も“デザインの一部”に見えます。

パーソナルカラー別に見る“授乳でもくすまない”安全色と避けたい色

イエベ春の授乳服

イエベ春は、顔に光が通るあたたかい明るさが魅力です。ですが、市販の授乳服に多い生成り・ミルクティー・グレージュをそのまま顔の近くに置くと、抱っこひものベージュ・ベビー用品のミルク色と混ざって、全身がふわっとぼけたように見えやすくなります。

そこで、顔に一番近いところにはコーラル・アプリコット・サーモンピンク・あたたかいアイボリーを配置し、胴体にはピーチベージュ・サンドベージュ・ライトキャメルで実用性を持たせます。これならヨダレがついたときも目立ちにくく、華やかさも犠牲になりません。

ボトムは白すぎないオフホワイト、キャメルのカットソーパンツ、同系色のマタニティデニムなど、肌になじむ明るめを選ぶと上下のトーンがそろって見えます。

お宮参りやちょっとした来客の日は、ここに小さなゴールドのイヤリングやピアスを足すだけで、授乳口を開けたときにも視線が顔に戻ってくれます。避けたいのは、グレイッシュすぎるベージュ、くすみが強いオリーブ、冷たすぎるグレーです。これらは産後の黄みが増した肌と重なると、一気にくすみやすくなります。

ブルベ夏の授乳服

ブルベ夏は、市販の授乳服の色といちばんバッティングしやすいタイプです。授乳服売り場はナチュラル・黄み・ミルキー寄せの色が多く、青みを含んだ優しい色が少ないため、そのまま着ると「なんとなく土っぽい」「顔だけ赤黒い」といった違和感が出ます。

この場合は、顔に当たる位置だけでもラベンダー・ペールピンク・ローズグレー・ブルーベージュを置き、胴体はグレージュ・スモーキーピンク・ライトネイビー・明るい杢グレーにすると落ち着きます。全部をふんわりパステルでまとめると、お母さんらしさは出るものの、産後に求めたい“きれいなおとな感”まで落ちてしまうので、どこか一か所にだけ濃いめのネイビーやスチールグレーを差し込んでください。

たとえば、ラベンダーの授乳トップスにライトネイビーのマタニティパンツ、スモーキーピンクのワンピにグレージュのレギンス、というように上下で質感差をつけると、ベビーカーやケープが入っても全体が優しく見えます。避けたいのは、黄みの強いキャメル・黄み寄りのマスタード・暗めのモカ一色です。これらは上半身に乗ると一気に顔色が沈み、疲れて見えます。

イエベ秋の授乳服

イエベ秋は、もともと少し深さのある色が似合うため、授乳対応ワンピースやセットアップでもおしゃれに見やすいグループです。テラコッタ・マスタード・オリーブ・モカなど、秋色の定番はそのまま顔まわりに入れてOKですが、全部を深色でまとめると写真では重く・産後のふくらんだお腹が強調されやすくなります。

そこで、顔の近くにはアプリコットベージュ・温かいアイボリー・キャメル寄りのライトベージュといった“ほんのり明るくて温度のある色”を置き、胴体にテラコッタ・モカ・カーキベージュを回すとバランスがとれます。授乳口を隠すフラップや切替は、身頃よりほんの少しだけ明るいトーンでつくると、動いたときにのっぺりしません。

ボトムはチャコールブラウンのレギンスやカーキ寄りのパンツにしておくと、吐き戻し・抱っこのときの擦れ・フローリングのホコリも目立ちにくく、毎日の洗濯も気楽です。避けたいのは、白すぎるホワイト・青みのあるライトグレー・パステルライラックなど、冷たすぎる色です。これらは秋タイプの黄みがかった肌を一歩引かせて見せるので、産後のやつれと重なって見えがちです。

ブルベ冬の授乳服

ブルベ冬は、産後でも「きちんと見せたい」「黒を着ると安心する」という意識が強いことが多く、実際に黒・ネイビー・チャコールグレーはとてもよく似合います。ただ、授乳ケープや抱っこひも、赤ちゃんの白い肌が一緒に写ると、黒一色だと“黒い壁”になってしまい、せっかくのシャープさが活かしにくくなります。

そこで、顔まわりには純白・アイシーラベンダー・クールピンク・青みのローズを選び、胴体はネイビー・チャコールグレー・ブルーグレー・黒に近いダークパープルで“縦の面”を構成します。授乳口はファスナーを見せず、比翼風にかぶせるか、タックの影に隠すと一気に高見えします。

これなら、病院の白い壁でもくすまず、予防接種・健診・お見舞い・会社への顔出しなど人の目がある日にも安心です。避けたいのは、黄みのベージュ・赤みの強いブラウン・くすみの強いオリーブ。これらは冬タイプの透明感を一瞬で曇らせます。

表:パーソナルカラー別・授乳服で優先する色と注意色

タイプ顔まわりに最初に置く色胴体に使いやすい色授乳口の見せ方避けたい色の例
イエベ春コーラル・アプリコット・あたたかアイボリーピーチベージュ・サンド・ライトキャメル前中心のタックやピンタックに紛れ込ませるくすみオリーブ・グレイッシュベージュ
ブルベ夏ラベンダー・ペールピンク・ローズグレーグレージュ・スモーキーピンク・ライトネイビーサイド開きで縫い目に溶け込ませる黄みキャメル・暗めのモカ一色
イエベ秋アプリコットベージュ・温アイボリーテラコッタ・モカ・カーキベージュフラップをやや明るめにして段差をぼかす白すぎる白・青みグレー
ブルベ冬純白・アイシーカラー・クールローズネイビー・チャコール・ブルーグレー比翼風・深い重なりで直線に見せる黄みベージュ・くすみオリーブ

シーン別に見る授乳服の色・素材・開け方の詳しい実例

家の中・ワンオペの日

1日の大半を家で過ごす日や、上の兄弟の世話をしながら授乳する日は、“赤ちゃんを落とさずに片手で開けられるかどうか”が最重要です。ここではサイド開き・縫い目利用の授乳口がいちばんラクで、服をまくり上げる量もすくなくて済みます。

トップスは自分の季節色のTシャツやカットソーを選び、ボトムは汚れの目立ちにくいベージュ・グレージュ・チャコールのスウェットやレギンスにしておくと、オンライン通話が入っても上半身がきれいなので生活感が出ません。授乳クッションやソファ・ラグの色と喧嘩しないトーンにそろえておくと、部屋写真を撮ったときも連続性が出ます。

授乳室・お出かけの日

ショッピングモールや公園など外で授乳室を利用する日は、“どこから開くのか分かりやすい服”にしておくと、個室でもたつきません。前開き・カシュクール・重ね着タイプなど、見てすぐ分かる開き方が向きます。このとき胸の切替えやウエストのリボンといった“見せたい線”の部分に季節色を入れておくと、鏡で整えたときに肌まで明るくなります。

ボトムは同系色のカットソーパンツやマタニティデニムで縦をつなぎ、授乳で立ったり座ったりしてもシルエットが崩れないようにします。バッグやケープは服より半トーン淡い色にしておくと、写真で子どもが主役になり、ママの服は背景的にきれいに映ります。

フォト・記念日・家族が集まる日

お宮参り・100日・誕生日など、写真に残る日はいつもより1トーン鮮やかな色を顔に置きます。イエベ春ならコーラルピンク、ブルベ夏ならライラック、イエベ秋ならテラコッタ、ブルベ冬ならロイヤルブルーやベリー。

授乳口はスカートの切替えやウエスト位置の段差に紛れ込ませ、開けたときに見える下のカットソーもパーソナルカラーにしておくと、授乳の直後に撮っても違和感が出ません。髪飾りやイヤリングを小さく光らせておくと、赤ちゃんを覗き込むしぐさをしても表情が明るく写ります。

病院・健診・予防接種の日

病院は白背景で、天井の蛍光灯の下に立つ時間も長く、顔色が一段と青白く見えます。ここではどのシーズンでも顔に光がのる色を最優先にしてください。

ブルベは白やラベンダー、イエベはアイボリーやサンドベージュ。授乳口は看護師さんにも自分にも分かりやすい前中心かサイドファスナーが安心です。

足もとはスニーカーやフラットで構いませんが、服よりほんの少しだけ濃い色を履くと全身が締まって見えます。母子手帳ケースやおむつポーチも服と同じトーンでそろえておくと、通院中の写真でも統一感が出ます。

仕事復帰・面談など“きちんと”が必要な日

保活・保育園の面談・会社への顔出しなど、授乳しながらでも“普通の人”として見られたい日は、パーソナルカラーに沿ったきれいめワンピース型の授乳服がもっとも便利です。

色は明るめ〜中明度で、授乳口はタックや比翼で隠れているものを選べば、上に短めジャケットやカーディガンを羽織るだけで授乳服には見えません。バッグと靴を同系の落ち着いた色にしておけば、赤ちゃんを連れていても“きちんと感”が残ります。

表:シーン別・おすすめ仕様と色の拡張版

シーン開け方のおすすめ顔に置く色ボディの色小物で足すと良いもの
家の中サイド開き・縫い目利用季節色カットソーベージュ・グレージュ・ライトネイビー授乳ケープを服より淡く
授乳室で外出前開き・カシュクール季節色のブラウス同系色パンツ・デニム半トーン淡いバッグ
フォト・記念日比翼風・切替に隠す季節色を一段鮮やかにマットな同系ワンピ小さなイヤリング・髪飾り
病院・健診前中心・サイドで分かりやすく顔に光る色(白・ラベンダー・アイボリー)チャコール・ライトネイビー母子手帳ケースを同トーンで
仕事・面談タック・ピンタックで隠す落ち着いた季節色グレージュ・ネイビー短丈ジャケット・細ベルト

Q&A(よくある疑問)

Q1. 授乳服はどうしてもナチュラルカラーばかりですが、ブルベでも着られますか?
はい。顔に当たる位置にだけラベンダー・ローズグレー・ペールピンクなどブルベ向けの色を差し込めば、胴体が黄み寄りでも顔は沈みません。ストールや薄手のカーディガンでも代用できるので、まずは1点だけ揃えると良いです。

Q2. 吐き戻しが多くて、結局グレーばかりになってしまいます。
グレーでも、パーソナルカラーに寄せたグレージュ・青みグレー・チャコールなら顔が沈みにくいです。完全な杢グレー一色でまとめるのではなく、首にだけ季節色を足す、ケープの縁を季節色にするなど、“顔の近くにだけ色”を徹底するのがコツです。

Q3. 授乳口がどうしても目立ってしまいます。
授乳口の縦線に合わせてピンタックや飾りタックを1本入れておくと、“デザインとしてそこに線がある”ように見せられます。色も身頃とほんの少しだけ明るいか暗いかをずらすと、影が自然になって気になりません。

Q4. ケープをかけると顔が暗くなります。
ケープの裏側を自分のパーソナルカラー寄せにするか、顔に当たるケープの縁だけでも明るい色を選んでください。ケープが暗いほど顔も暗く見えます。どうしても手持ちのケープが暗い場合は、インナーを白や季節色にして“中から光らせる”と多少カバーできます。

Q5. 授乳が終わった後も着られますか?
胸元の縦線を最初から“デザインの一部”として見せるタイプを選んでおくと、授乳が終わっても普通のワンピースとして使えます。色を自分のパーソナルカラーにしておけば、なお長く着られるので、少し良い素材を選んでおくと無駄になりません。

Q6. 産後すぐでサイズが安定していません。どのくらいのゆとりを見ればいいですか?
授乳中は胸とお腹のサイズが日によって変わります。バスト実寸+8〜12cm、ウエストは締め付けない程度のゴム、ヒップは座っても響かない程度のゆとりを見て選んでください。中明度の色であれば多少のふくらみは目立ちません。

用語辞典

中明度:明るすぎず暗すぎない、汚れもふくらみも目立ちにくい色の明るさ。胴体やパンツに置くと生活感が出にくい。

比翼風:ボタンやファスナーが表に見えないように一枚かぶせた仕立て。授乳口を隠すときも便利で、上品に見える。

サイド開き:脇線や切替にそって開く授乳口。家の中での授乳に向き、色の印象を邪魔しにくい。

カシュクール:前身頃を重ねて開閉する形。開けやすく、布が多くても上品に見えやすい。授乳室での着脱にも便利。

季節色(パーソナルカラー):春夏秋冬それぞれに似合いやすい色。授乳中のくすみ顔でも、顔のまわりだけはこれを守ると印象が大きく崩れない。

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