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パーソナルカラー別×カラーホイール実践ガイド|隣接・補色・トライアドで迷わない配色術

色合わせがうまくいかないときに起きていることの多くは、「どの色が自分に似合うか」は分かっているのに、「似合う色どうしをどう並べるか」「似合わない色をどうやって使うか」という並べ方の部分が抜け落ちていることです。イエベ春ならコーラルやアプリコット、ブルベ夏ならラベンダーやローズ、オータムならキャメルやオリーブ、ウィンターならロイヤルブルーやマゼンタといったように、診断で教わった色は頭に入っている。

けれど、そこから一歩進んで「となりの色」「反対の色」「三つで回す色」に手を伸ばすとき、急に自信がなくなってしまう。これは、色を点で覚えていて、色がぐるりと円になっているイメージを持てていないからです。

カラーホイール(色相環)を使うと、この“点の知識”が一気に“面の知識”に変わります。今持っている服を、横にも縦にも、前後の季節にも、年齢の変化にも対応させて増やせるようになり、クローゼットの色が一つひとつ線でつながります。

しかも、パーソナルカラーの軸に沿ってホイールを見ると、隣同士(アナログ)、反対同士(補色)、三角形(トライアド)のどれを選んでも、肌から大きく外れにくいという安心感が生まれます。ここまで理解できれば、「今日はこの色を主役にするから、隣にはこれ、もし目立たせたいなら反対側のこれ、小物で三角を作ってもいい」と、日によって配色の強さを自由に調節できるようになります。

この記事では、まず最初に「カラーホイールのどの位置に四つのパーソナルカラーが座っているか」を言葉だけでイメージできるように説明します。

次に、いちばん使いやすい隣接配色を季節別に細かく分け、続いて映えるけれど難しい補色配色を季節の高さでやわらげる方法、さらに三色使いのトライアド配色を通勤・休日・行事・オンラインでどう分けるかまで落とし込みます。

最後に、現場で必ず出る「派手になりすぎる」「黄みに寄りすぎる」「写真で色が飛ぶ」「家族と並ぶと浮く」「服の枚数が足りない」といった疑問をQ&Aで拾い、専門用語を日常の言い回しに直した用語辞典を付けました。

ここまでを読めば、色数を増やさなくても配色のパターンだけで見え方を変えることができ、毎日同じ色を着ているのに印象がかぶらないというところまで持っていけます。


目次

カラーホイールのどこに自分の季節がいるかを言葉でつかむ

色相環は、赤→黄→緑→青→紫→赤という順番で色が一周している円です。絵具のパレットをぐるりと並べたものを思い浮かべると近いです。この円の中で、イエベ春は黄み寄りの明るくて軽い帯ブルベ夏は青みを含んだやわらかく白が混ざった帯イエベ秋は黄み寄りで深く落ち着いた帯ブルベ冬は青み寄りで鮮やかに光る帯に位置しています。

言い換えると、春と秋は「黄み側」、夏と冬は「青み側」に立っている、春と夏は「明るい側」、秋と冬は「深い側」に立っている、ということです。この横(黄み⇔青み)と縦(明るい⇔深い)の二軸を頭に入れておくと、どんな色でも「これを自分の高さに降ろす」「自分の温度に寄せる」という発想ができるようになります。

カラーホイールの基本の見方とパーソナルカラーの位置を細かく

ホイールの上半分、つまり赤〜黄〜黄緑くらいまでは太陽の光を浴びたようなあたたかさがあり、ここがイエベの主な居場所です。ここでもさらに、春は白が多めで軽く、秋は黒が少し混ざって重みが出ています。

ホイールの下半分、青〜青紫〜紫〜赤に戻ってくるあたりは月明かりのようなひんやりした光で、ここがブルベの主な居場所です。ここでもさらに、夏は白やグレーが混ざってふわっと、冬は黒が混ざらずにビビッドに出ます。

ですから、同じ「青」でも夏ならラベンダー寄りの青やパステルブルー、冬ならコバルトブルーやロイヤルブルー、秋なら藍やティール、春ならスカイブルーやアクアと、同じ場所でも季節で見える色が違うということになります。

明るさ(明度)と清らかさ(清色)で帯を分ける理由をもう一段

ホイールを使った配色でつまずくのは、色の位置だけを見て、高さと濁りをそろえずに反対の色を持ってきてしまうからです。春と冬は清らかで光をはね返す色が多く、夏と秋はやややわらかく沈む色が多いと書きましたが、たとえば春が直接冬の強いパープルを持ってくると、途端に顔が冷たく見えたり、黄みのファンデーションが重く感じられたりします。

これは、位置は合っているのに高さが合っていないからです。そこで大事なのが、ホイールを「平面の円」ではなく「ゆるい段々になった円柱」として見ることです。自分の季節の段にある色をまず選び、その色の隣と反対側をたどる。これなら、どちらの方向に動かしても大きくは外れません。

同じ位置でも季節ごとに濃さ・透明感・黄み青みをずらす手順

同じ黄緑を例にします。春ならミント・ピスタチオ・若草のように白をしっかり混ぜて軽く、夏ならミストグリーン・ブルーグリーン・セージのように青をほんの少し足して涼しく、秋ならオリーブ・カーキ・モスのように黄と黒を足して深く、冬ならライム・イエローグリーン・エメラルドのように彩度を上げてぱっと華やかに。この「同じ場所でも季節でずらす」を覚えておくと、隣接配色でも、補色でも、トライアドでも、「自分版」にして着られます。

表:色相環と四季のだいたいの位置

色の帯春(スプリング)夏(サマー)秋(オータム)冬(ウィンター)
赤〜オレンジ系コーラル・アプリコット・サーモンローズ・ストロベリー・ベリーピンクテラコッタ・レンガ・バーガンディクリムゾン・マゼンタ・チェリーレッド
黄〜黄緑系バター・カスタード・ライトゴールドペールレモン・シトラス・アイシーイエローマスタード・オリーブ・カンパリオレンジライム・イエローグリーン・フロスティイエロー
緑〜青緑系ミント・ピスタチオ・アクアブルーグリーンやわらかめ・セージブルーカーキ・ディープグリーン・フォレストエメラルド・ターコイズ・ティールブルー
青〜青紫系アクア・スカイブルー・スモーキーブルーラベンダー・アイシーブルー・スモーキーパープルネイビー寄りティール・藍・スレートブルーロイヤルブルー・コバルト・ウルトラマリン
紫〜赤紫系ライラック・ピーチパープル・オーキッドスモーキーパープル・ラベンダーローズプラム・ワインレッド・マルベリーパープル・バイオレット・ディープマゼンタ

隣接配色でつくる「安全で量産できる」パーソナルカラー配色

隣接配色は、ホイール上で自分が立っている場所のすぐ横か、そのまた横の色を組み合わせる方法です。色どうしが近いので、何色使ってもなじみやすく、しかもパーソナルカラー診断で渡された色見本と大きくぶつかりません。

コーラルにアプリコットを足す、ラベンダーにブルーグレーを足す、キャメルにオリーブを足す、ロイヤルブルーにパープルを足すといった合わせ方で、どれも「その人がもともと持っている温度と高さ」からずれにくいのが強みです。オフィス・学校行事・親族の集まりなど、色で主張しすぎたくない場面は、この隣接だけで回しても十分におしゃれに見えます。

隣接配色のメリットを実感できるポイントを増やす

隣接配色には四つの大きな利点があります。一つ目は、顔色が急に変わらないこと。二つ目は、派手になりすぎないのに「淡いだけ」にはならないこと。三つ目は、今持っている服を最大限生かせること。四つ目は、メイクやアクセサリーを後から足しやすいことです。特に三つ目と四つ目は大きくて、たとえば「ラベンダーのニットを買ったけれど合わせるボトムが分からない」というときに、同じ青みの帯であるブルーグレーやペールブルーを持ってくるだけで、急に“高見え”します。さらに同じ帯の中で、透明パール・シルバー・グレージュのバッグなどを足すと、淡色どうしなのにぼやけません。

春・夏・秋・冬の隣接配色実例を厚くする

春なら、アプリコットのトップスにコーラルピンクのスカート、そこへアイボリーのジャケットを羽織ると、顔に血色を残したまま色が増えます。別パターンとして、コーラルのブラウスにライトオレンジのカーディガン、下はミルクティー色のパンツ、バッグはクリームベージュにすれば、すべてが黄みの同じ高さでそろうので、春らしいやわらかな華やかさが出ます。

夏なら、ラベンダーのニットにブルーグレーのパンツ、白のスニーカーでつなげると、冷たくやさしい帯が一本通ります。さらにきれいめにしたい日には、トップスをペールローズ、ボトムをスモーキーブルー、ジャケットをライトグレーにすれば、どれも青みでつながっているので、色数が多くても静かに整います。

秋なら、キャメルのブラウスにオリーブのボトム、ベージュのバッグを足すと、黄み帯の中で深さだけが変わって見えます。より深みのある日にしたいなら、トップスをマスタード、ボトムをこげ茶、アウターをモスグリーン、靴をブロンズ系にして、黄みを保ったまま暗度だけを落とします。秋は素材の質感(スエード・レザー・ツイル)でも深さを足しやすいので、色を増やさなくても立体感が出ます。

冬なら、ロイヤルブルーのトップスにパープルのスカート、黒のパンプスで締めると、鮮やかどうしでも大人っぽく見えます。より都会的にするなら、トップスをコバルト、ボトムをディープターコイズ、アウターを黒、バッグは白にすると、青みの強い帯の中で濃淡だけが動いているので、画面越しでも格好よく映ります。

隣接配色をきれいに見せる面積・明度・質感の配分を細かく

隣接配色は色が近いぶん、全身を同じ大きさ・同じ明るさで塗ると、ただの“ワントーン”に見えてしまうことがあります。これを防ぐには、どちらかを大きな面積(トップスやワンピース)に、どちらかを小さな面積(バッグ・靴・スカーフ)にする、もしくはどちらかを少しだけ明るくして光を入れる、もしくは片方の素材をつるん・もう片方をふわっとにするといった段差をつけます。春と夏は明るいほうを大きく、秋と冬は落ち着いたほうを大きくすると、季節に沿ったまとまり方になります。

表:隣接配色のタイプ別おすすめ

タイプベースにする色隣に置くと美しい色小物で足すと映える色備考
コーラル・アプリコット・ピーチピーチ・ライトオレンジ・バターアイボリー・ミルクティー・白ゴールド明るさを保てば3色使いも自然
ラベンダー・ローズ・ペールブルーブルーグレー・ペールブルー・モーブ白・シルバー・グレージュ・パール冷たさを保つと肌が一段明るく見える
キャメル・オリーブ・マスタードテラコッタ・ディープカーキ・モカこげ茶・ベージュ・ブロンズ・レザー濃淡の差をはっきりつけると高見えする
ロイヤルブルー・マゼンタ・ターコイズパープル・ディープターコイズ・ネイビー黒・白・クリア・シルバー強い色は一つを大きく、他は点で置くと上品

補色配色で「映える」けれど浮かないための細かい調整

補色配色は、色相環で正反対に位置する色を組み合わせる方法です。オレンジとブルー、イエローとパープル、グリーンとレッドのように、普段はあまり隣に並ばない色どうしをあえて合わせるので、視線が集まりやすく、写真にもくっきり写ります。

**「今日は写真に残る」「今日は画面越しに目立ちたい」「今日は子どもの行事で遠くからでも見つけてもらいたい」**といった日にとても頼れるやり方です。その一方で、パーソナルカラーに合わない高さの補色をそのまま持ってくると、肌の色まで一緒に強くなったり、黄みと青みがケンカしてくすんで見えたりします。

ここで大事なのが、反対の色をそのまま使うのではなく、必ず自分の季節の高さ・温度にまで下ろしてから組み合わせることです。

補色配色が難しく感じる理由をもう少し分解する

補色は「動き」が大きい配色です。隣接が“同じ方向に歩く”なら、補色は“向かい合う”。この“向かい合う”動きが、服だけでなく肌・メイク・髪にも影響するので、全体のバランスが取りづらくなります。

たとえばブルベ夏の人が、真っ赤と真緑を面積大きめで着てしまうと、顔の青みが引っ込み、黄みが立ち、全体がクリスマスのように見えることがあります。これは、両方とも鮮やかで、しかもどちらも夏の高さより下でも上でもない“別の高さ”にあるからです。これを防ぐには、自分側の色を主役に置き、反対側の色は明るさを上げるか、濁りを足すか、面積を小さくするかのどれかでやわらげます。

春と夏の補色の考え方を詳しく

春がオレンジを着る日にブルーを合わせたいなら、ブルーは水色・アクア・スカイブルーのように明るくし、さらに白を混ぜて軽くします。これで「温かい春のオレンジ」と「冷たい冬のブルー」という衝突が消えます。

春は顔まわりが明るくてふんわりしていることが多いので、補色を入れるときは必ず顔には春の色を戻しておき、補色はスカーフ・バッグ・靴・カーディガンなどに逃がします。

夏がピンクを着る日にグリーンを合わせたいなら、グリーンはミント・ブルーグリーン・セージグリーンにして冷たさを合わせます。ここに黄みの強いグリーンを持ってくると、夏の肌がほんの少し黄ばんで見えるからです。夏は、補色をパキッと置くよりも、どちらかを一段スモーキーにして「冷たさのベール」をかけたようにすると、品よくまとまります。

秋と冬の補色の考え方を詳しく

秋がオリーブを着る日に赤みを足したいなら、真っ赤ではなくレンガ色・ワイン・ブリックのように黄みを少し含ませます。これでオリーブの黄みと喧嘩しません。秋はそもそも色に重さがあるので、補色を入れても負けにくいですが、トップスもボトムも濃くすると沈みます。どちらかを生成りやベージュにして、補色をアクセントに使うのがいちばん実用的です。

冬がロイヤルブルーにオレンジを合わせたいなら、オレンジはビビッドにして面積を小さくし、黒で輪郭を締めます。冬は、ビビッドな補色どうしでも顔が負けない数少ないタイプですが、それでも上下どちらかに白・黒・チャコールなどのニュートラルを挟んでおくと、日常使いしやすくなります。

表:季節別補色の安全な組み合わせ

タイプベース色の例補色にするならこの高さ面積の目安ポイント
コーラル・アプリコット・サーモンアクアブルー・ライトターコイズ・スカイ小物・スカーフ・バッグ・カーデの一枚で顔まわりは必ず春色に戻す
ラベンダー・ローズ・ペールブルーミント・ブルーグリーン・セージニット1点+靴/ストールで補色側を一段くすませると上品
オリーブ・キャメル・マスタードレンガ・ワイン・深いプラムトップスかスカートどちらか+小物で生成り・こげ茶を挟むと日常使いしやすい
ロイヤルブルー・コバルト・ターコイズビビッドオレンジ・マゼンタ・イエローバッグ・パンプス・アクセ・スカーフで点置き黒・白・シルバーで枠をつくるとまとまる

トライアド配色で三色をまとめるときの順序とシーン別実例を多めに

トライアド配色は、色相環で正三角形になる位置の色を三つ使う方法です。イエロー・ブルー・レッド、オレンジ・グリーン・パープルといった組み合わせで、三色が互いに役割が違うので、ぱっと見で「おしゃれをしている」「計算している」と伝わります。

ただし、三色すべてを同じ強さ・同じ面積で着ると、一気にコスチュームや舞台のように見えてしまいます。そこでものすごく大事になるのが、一色を主役、一色を中間、一色を小さくという上下の差のつけ方です。さらに言えば、主役と中間を自分の季節の帯でまとめておき、小さく足す色を「季節の外」にすると、遊びが効きつつも顔からは外れません。

春夏秋冬でのトライアドの置き方をさらに具体的に

春なら、アプリコットを主役に、ミントをボトムかカーディガンに、ラベンダーを小物に回すと、軽やかな三角形になります。アプリコット(オレンジ寄り)・ミント(黄緑寄り)・ラベンダー(紫寄り)は、すべて春の高さに寄せているので、三色でもやさしく見えます。ここに白いバッグを足すと、さらに春らしくなります。

夏なら、ラベンダーを主役に、ブルーグレーを中間に、ローズかペールピンクを小物に。全部が青みでつながっているので、三色でも静かで上品です。休日で少し華やかにしたければ、ローズをスカートやワンピースに回して、ブルーグレーをアウターにすると、写真で映えるのにきつくありません。

秋なら、キャメルを主役に、オリーブをボトムに、ボルドーを小物に。キャメル(黄みブラウン)・オリーブ(黄みグリーン)・ボルドー(赤紫寄りの深色)で正三角形を作れば、秋の深さをそのまま三色にしたような見え方になります。バッグや靴をこげ茶にすれば、三色を一段落とせて、通勤や学校行事にも使えます。

冬なら、ロイヤルブルーを主役に、パープルを中間に、白またはマゼンタを小物にします。ロイヤルブルー(青)・パープル(紫)・マゼンタ(赤紫)は冬の帯の中で回るので、三色でも品があり、黒を足せば一気に締まります。オンラインや写真では、この冬のトライアドがいちばん強く写ります。

シーン別にどこまで三色を出すかのガイド

通勤なら、三色のうち二色だけを服に使い、三色目を小物でちらりと見せる程度にとどめます。たとえば夏タイプでラベンダー(主役)×ブルーグレー(中間)で服を作り、イヤリングだけをローズにするといった具合です。

休日ならトップスとボトムで二色をしっかり使い、バッグか靴で三色目を入れます。行事や写真の日は、背景が写るので三色をはっきり出してもいいですが、顔に一番近いところ(トップス・スカーフ・ネックレス)は必ずパーソナルカラーの得意色にしておきます。オンラインでは、画面に映るのが上半身だけなので、二色にしておき、小物で三色目をのぞかせるくらいがちょうどいいです。

表:トライアドの実例

タイプ主役にする色中間にする色小さく足す色シーンでの使い分け例
アプリコット・コーラル・ピーチミント・ライトグリーン・アクアラベンダー・アイボリー・白ゴールド休日・写真で3色、通勤で2色+小物
ラベンダー・ペールブルー・ローズブルーグレー・モーブ・スモーキーブルー白・ペールピンク・シルバーオンラインは上半身に2色+アクセ
キャメル・マスタード・テラコッタオリーブ・ディープグリーン・モカボルドー・ブロンズ・こげ茶行事は3色でもOK、通勤は2色+こげ茶
ロイヤルブルー・マゼンタ・ターコイズパープル・ターコイズ・ネイビー白・黒・シルバー・クリア写真・動画で最も映える

Q&Aと用語辞典を拡張しておく

ここまでで、ホイールの見方・隣接・補色・トライアドの三本柱は出そろいました。最後に、実際にコーディネートを組むときに必ず出る疑問にまとめて答えておきます。どれも「色の数を増やさずに、段階だけで調整する」ための考え方です。

Q1. カラーホイールを見ても自分の季節がどこにあるか分かりにくいです。どうしたらいいですか。
一度に円全体を覚えようとしなくて大丈夫です。まずは、いつも褒められる色をひとつだけ決めてください。コーラルを褒められるならオレンジとイエロー、ラベンダーならブルーとピンク、キャメルならオリーブとテラコッタ、ロイヤルブルーならパープルとターコイズ。

これで「自分の3色の帯」ができました。次に、その帯の反対にある色を一つだけ見て、「この色を自分の高さに落とすとしたらどうなるか」を考えます。これで補色が1パターン覚えられます。最後に、この3色の帯と反対の1色を足して三角を作れば、トライアドが1パターンできます。つまり、最初は3+1+1で十分です。慣れてから隣の帯に広げていきましょう。

Q2. 補色を使うと派手になります。控えめにする方法はありますか。
補色側を必ず明るさか濁りで一段落としてください。春と夏は明るく、秋と冬は濁らせる。さらに、顔に一番近いところは得意な色に戻しておけば、全体が派手になりません。小物で補色を使うのも安全ですし、バッグと靴をニュートラルにしておけば、トップスとボトムが補色でもきつく見えません。

Q3. トライアドをすると服が多く必要になりそうです。
三色すべてを服でそろえる必要はありません。トップスとボトムを二色で作って、三色目を靴・バッグ・スカーフ・アクセサリーで足せば十分です。ベースがニュートラル(白・黒・グレー・ベージュ)の日でも、小物だけで三角形を作ることができます。小物は季節をまたいで使えるので、三色目は小物で用意しておくとコスパが良いです。

Q4. 家族と並んだときだけ色がちぐはぐに見えます。
家族があなたとは違う色の帯に立っているだけです。あなたが春で家族が夏なら、あなたの隣接配色の中にブルーグレーを一枚入れる。あなたが秋で家族が冬なら、あなたの黄み帯の中にチャコールを一枚入れる。ホイールで一段だけ家族のほうに寄せると、集合写真がまとまります。これは行事の日にとても役立つので覚えておくと便利です。

Q5. 仕事用は地味に、休日は色を使いたいです。どう分ければいいですか。
仕事用は隣接配色だけで組み、補色とトライアドは小物にとどめます。休日はトップスとボトムのどちらかに補色を入れ、トライアドは小物で作ると、派手すぎずに色が使えます。**平日は「隣接+ニュートラル」、休日は「隣接+補色小物」**と覚えておけば迷いません。

Q6. 写真を撮ると色が飛んでしまいます。
春と夏の明るい隣接配色は、屋外の強い光だと白く飛びやすいです。そんな日は、中間になる色(グレージュ・ブルーグレー・サンドベージュ・スレート)を一枚挟んでください。光を受ける面を一度落としてから明るい色を重ねると、写真でも段が見えます。逆に秋と冬で暗めに組んだ日は、顔まわりに白・アイボリー・シルバー・透明アクセを足して光を作ります。

Q7. メイクの色はどう合わせたらいいですか。
基本は、服の主役色と同じ帯の色をリップに持ってくることです。春でアプリコットを主役にしたら、リップもコーラル寄りに。夏でラベンダーを主役にしたら、リップはローズ寄りに。秋でキャメルを主役にしたら、リップはテラコッタ寄りに。冬でロイヤルブルーを主役にしたら、リップは青みピンクやプラムに。アイシャドウやチークは、隣接配色の中のどれか一つを選べばなじみます。


用語辞典(やさしい言い換え)

カラーホイール(色相環):色を円形に並べたもの。どの色が隣り合っていて、どの色が反対側にあるかを整理するための図。これを見ながら服を選ぶと、色を「点」でなく「面」で考えられる。

隣接配色:色相環で隣り合った色を組み合わせる方法。なじみやすく、失敗が少ない。パーソナルカラー診断で出た色を増やすときの第一候補。

補色配色:色相環で反対側にある色を組み合わせる方法。目立つが、面積や明るさ、季節の高さの調整が必要。写真やオンラインで効果的。

トライアド配色:色相環で正三角形になる三色を使う方法。三色を大小で使い分けると服でも取り入れやすく、計算された印象になる。

ニュートラル:白・黒・グレー・ベージュなど、どの色とも合わせやすい色。強い色と組み合わせるときの休憩役にも、配色を一段落とすときにも使える。

季節の高さ:同じ位置の色でも、春と冬では明るさや鮮やかさが違う、という考え方。ホイールを高さのある円として見ると分かりやすい。

温度(あたたかい・つめたい):黄み寄りか青み寄りかという違い。自分の季節の温度からあまり離れないようにすると、肌色がきれいに見える。

起点色:顔のすぐ近くに置く、一番似合う色。ここを外すとどんなに配色を工夫しても違和感が残る。最初に決めておくと服選びが早くなる。

終点色:最後に置く一番暗い色、または一番明るい色。靴やバッグ・アクセサリーなどで作ることが多い。ここが決まるとコーディネートが締まる。

背景を含めた配色:オンラインや写真で、後ろに写る壁や家具も一段として扱う考え方。背景が白なら中間を濃く、背景が暗いなら起点を明るくして調整する。

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